アメリカに生きていた大富豪フレッチャーは、40歳で身長171cm、体重は100kg、腹囲は152cmもありました。毎日の暴飲暴食で健康が悪化して途方に暮れていたとき、グラッドストンの話を耳にして一念発起し、「本当に空腹のときだけ食べる」「新鮮な食材をシンプルに調理して食べる」「ゆっくり味わいながらよくかんで食べる」などを自分の体で実験したのです。その結果、少量の食事で満腹感を覚えるようになり、実験開始後5ヶ月で体重は71kg、腹囲は90cmまで減少。健康な体に戻ることに成功しました。彼は自分の実践を「本当の食べ方12条」にまとめ、「かむ健康法・フレッチャーイズム」として日本をはじめ世界中で説いて回りました。それは現代に至るため高い評価を得ています。フレッチャーイズムは要約すると「一口あたりの量を少なくして、よくかむことだけ注意すれば、早期に満腹感が得られ、自然に食べ過ぎも解消する」というもので、誰にもが食事の時に少し努力をすることで簡単に実践できます。
北海道新聞 2011.8.10