マウスの幹細胞から作った歯のもとになる「種」を、完成された歯になるまで育ててから口内に移植し、かんだり痛みを伝えたりといった天然の歯と同じ働きを持たせることに、東京理科大の辻孝教授(再生医工学)と大島正充助教らのチームが成功した。米科学誌プロスワンに12日発表した。人に応用するには、種の材料となる細胞を胎児以外から調達する方法や、体に負担をかけない培養の仕方、移植できる程度に育つ期間の短縮方法を、さらに研究する必要があるとしている。チームには東北大、東京医科歯科大、オーガンテクノロジーズ社(東京)も参加した。
東京新聞 2011.7.13