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被災地で口腔ケア 支援チーム、肺炎リスク懸念

被災地での歯科医療関係者の懸念は誤嚥(ごえん)性肺炎。もともと嚥下機能が低下しているお年寄りらは口腔(こうくう)内の細菌が肺に入りやすい。災害時にはリスクが一気に高まる。阪神大震災では多くの災害関連死を招き、大規模災害時の歯や口の衛生管理は、命に直結する緊急対策として教訓化された。歯科医らによる全国規模の支援は初めて。宮城県歯科医師会の大内康弘常務は「高齢者向けの施設などで口腔ケアの必要性が認識されてきており、やるべきことははっきりしていた。ただ、災害の規模が大きすぎ、地元歯科医は遺体の身元確認への協力も求められた。派遣チームに助けられ、これまでところ深刻な誤嚥性肺炎の報告はない」と話す。
            日本経済新聞 2011.7.25