科研製薬は2011年度内に歯周病治療薬候補の製造販売承認を厚労省
に申請する。臨床試験(治験)を終了し、2013年にも承認を得て、
その後の発売を目指す。重度の歯周病の場合外科手術を行うが、歯
槽骨が失われるとほとんど元に戻らないため、この新薬候補を使え
ば歯槽骨が再生し、治療満足度を上げられると期待する。「KCB
-1D(開発番号)」は、体の組織形成に関わる「塩基性線維芽細
胞増殖因子(bFGF)」を遺伝子組み換え技術を使って作り出し
たバイオ医薬品で、この因子は細胞の増殖や分化を調節し、皮膚や
血管、骨などの組織形成に関わるため、同社は歯槽骨を再生する効
果が見込めるとみている。