政府は21日、2012年度の診療報酬と介護報酬の同時改定で、診療報
酬全体の改定率を0.004%増と、ほぼ据え置きとすることを決定し
た。医師の技術料などに当たる「本体部分」を1.379%引き上げ、
医薬品と医療材料の「薬価部分」は1.375%引き下げる。診療報酬、
介護報酬とも2回連続のプラス改定で、自公政権時代の社会保障費抑
制策により、地域医療の崩壊を招いた経緯を踏まえた。「賃金が下
がるなど社会経済情勢が厳しい」と、財務省が2.3%程度引き下げる
よう要求していたのを、民主党の意向を受けた厚生労働省が辛うじ
て押し切った。 診療報酬の「本体部分」は医療費ベースで約5,500
億円の増額で、医科は1.55%、歯科は1.70%、調剤は0.46%のいず
れもプラス。歯科の改定率が医科を上回る異例の決定が政権交代以
降2回続くことになる。