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がん患者の口内ケア 広島大

広島大病院(広島市南区)は平成24年1月から、がん患者たちの口
腔内のケアを支援する「連携口腔ケアサポートチーム」を発足させ
た。口腔内の感染症を予防し、患者の生活の質を高めるのが狙い。
がん患者は抗がん剤や放射線治療などで免疫力が落ち、口腔内の細
菌が繁殖しやすい。むし歯や口内炎を発症したり、肺炎などの合併
症を起こしたりする可能性が高いため、歯石や細菌を除去するケア
が重要となる。同病院はこれまで入院患者を対象に、手術前後にケ
アをしてきた。術後、口腔内の痛みで食事ができず、より免疫力が
落ちる事態を防ぐためだったが、退院後までケアが行き届かない課
題があった。新チームは、医師と歯科医師、歯科衛生士、看護師た
ち約10人でつくる。病院内の医科・歯科の連携強化に加え、地域の
歯科医師とのつながりを深め、継続的なケアができる態勢づくりを
進める。中心メンバーとなる同病院口腔総合診療科の西裕美助教
(38)は「口の中への関心を患者さんに持ってもらい、良い状態を
保てるようにしたい」と話している。