寝ている間に呼吸が何度も止まって熟睡できず、日中に激しい眠気に襲われる「睡眠時無呼吸症候群」(SAS)。太った中年男性の病気と思われがちだが、あごの骨格によっては20~30代でも生じ、閉経後の女性も注意が必要という。SASは心疾患を引き起こす恐れもあり、専門家は年齢や性別を問わず、まずは自己診断してほしいと呼びかけている。
SASネットや学識物、企業などでつくる「SAS広報委員会」は今年4月から「グリーンピロー睡眠時無呼吸検査促進キャンペーン」を展開している。「その眠さ、変化も。」とうたったポスターを企業や医療機関に配り、各地で啓発の講演会も開いている。「グリーンピロー」は、快眠を象徴する「緑の枕」の意味だ。SASネットの江上貞夫理事長は「国内に少なくとも200万~300万人の患者がいると推定されるが、CPAP治療をする患者は約20万人にとどまっている。埋もれている患者を掘り起こすためにも、まずはセルフチェックから始めてほしい」と呼びかける。
毎日新聞 2011.11.4