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2歳児に白玉おかしい…父が危機意識の甘さ指摘

栃木市立はこのもり保育園(栃木市箱森町)で7月17日、女児が白玉を喉に詰まらせて意識不明の重体になった事故で、栃木署は19日、この女児が死亡したと発表した。

 鈴木俊美市長は記者会見で、「保育園で保育中に提供した白玉で起きた事故。園児本人に落ち度はない」と市側の責任を認め、遺族に当面の賠償金として1900万円を準備したことを明らかにした。

 亡くなった里世ちゃんの父親(41)が19日、読売新聞の取材に応じ、「何があっても里世は帰ってこない」と悲痛な心情を吐露した。

 父親によると、里世ちゃんは甘え上手で、よく抱っこをせがんだ。歌や踊りが好きで、3歳になったらピアノを習うことも考えていた。二つ下の弟のことを、お姉さんらしくよく気にかけていた。

 自宅では、大きい食べ物は与えないように気をつけていた。「白玉ほど大きなものは2歳児には出さない。誰か1人でもおかしいと思わなかったのか」と調理師や保育士の危機意識の甘さを指摘した。市外の病院に搬送され、心拍の再開まで約50分を要した医療体制についても疑問を投げかけた。事故後、病院にいる里世ちゃんを妻と2人で24時間見守り続けた。並べた椅子をベッド代わりにして泊まり込んだが、思いはかなわなかった。

 「こういう思いは他の人にはしてほしくない」と、声を絞り出した。
読売新聞 8月20日(月) 配信