最高裁第3小法廷(岡部喜代子(おかべ・きよこ)裁判長)は5日までに、車を運転中にてんかん発作を起こし踏切待ちの自転車に追突、3人を死傷させたとして、自動車運転過失致死傷罪に問われた歯科医池田哲(いけだ・てつ)被告(48)の上告を棄却する決定をした。禁錮2年10月の一、二審判決が確定する。3日付。
一審津地裁四日市支部は、池田被告が事故までの約2年間に20回ほどの発作を起こし、医師から運転を控えるように繰り返し指導を受けていたと指摘。「危険性を容易に認識できたのに、発作は起きないと安易に考えて運転し、過失は大きい」と判断した。二審名古屋高裁も支持した。
一、二審判決によると、池田被告は2010年12月、三重県四日市市内で乗用車を運転中、発作で意識を失い、電車の通過を待っていた自転車3台に追突。線路内に押し出された男性2人が電車にはねられ死亡、1人が転倒してけがをした。