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(北海道)「医療費還付」詐欺相次ぐ・・・札幌、北広島

札幌市や北広島市で18日から21日にかけて、「医療費が還付される」と称した電話で現金をだまし取られる事件が相次いだ。道警は詐欺事件として捜査しており、少なくとも10人の被害者を確認した。被害額は計約870万円に上る。

 道警によると、札幌市で最も被害者が多かったのは西区で、69-84歳の男女4人が電話で指示されるがままに現金自動預け払い機(ATM)を操作し、現金計約420万円をだまし取られた。

 このほか、中央区、手稲区、北区、厚別区でも同様の被害を確認している。区役所職員を名乗る男の声で「医療費の還付金に関する書類を送ったが届いているか」「手続き期限を過ぎたので社会保険事務所に連絡してほしい」などと伝える手口が特徴だ。

 社会保険事務所の電話番号として通話無料のフリーダイヤルを案内し、電話すると、別の男が「社会保険事務所です」と応対し、金融機関ではなく、スーパーやコンビニ店に設置されたATMへ行くよう指示してくる。札幌西署管内の事件では、19日までは同じフリーダイヤルが使われていたが、振込先に指定した口座が凍結されると、20日には別のフリーダイヤルが詐欺事件に使われたという。

 このため、同署は実体のないペーパーカンパニーを使うなどして複数の番号を取得している可能性があるとみている。
読売新聞 9月23日(日) 配信