医薬品・医療機器等対策部会は医薬品及び薬局ヒヤリ・ハット件数を報告し、半年間で合計1,448件の事例が発生していることがわかった。既に対策が取られている事例もあるが、多くはいわゆるヒューマンエラーとなっており、確認作業が重要であることが改めて示された格好だ。
薬局ヒヤリ・ハットは昨年1月1日から6月30日までの半年間、日本医療機能評価機構に寄せられた事例3,907件のうち事務的な入力・記載ミスなどを除いた1,327件を対象とした。最も多かったのが「ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例」1,090件(割合82.2%)で、以下「情報不足等のため製造販売業者による対策が困難と考えられた事例」234件(17.6%)、「製造販売業者等により既に対策がとられているもの、対策を既に検討中の事例」3件(0.2%)となっており、ヒューマンエラーが大半の要因となっている。具体的な事例では錠剤をカプセル剤として誤入力したものや、服用回数を誤ったかたちで記載するなど、初歩的なミスがほとんどを占めた。
医薬品ヒヤリ・ハットも同期間に調べ、寄せられた報告件数は121件。「ヒューマンエラーやヒューマンファクターに起因すると考えられた事例」97件(80.2%)、「情報不足等のため製造販売業者による対策が困難と考えられた事例」12件(9.9%)、「製造販売業者等により既に対策がとられているもの、対策を既に検討中の事例」11件(9.1%)で、薬局ヒヤリ・ハットと同様にヒューマンエラーが多くを占めている。