厚生労働省は5日、2012年の人口動態統計(概数)を発表した。同年に生まれた赤ちゃんの数(出生数)は、過去最少だった前年から更に1万3705人減の103万7101人となり、最少を更新した。
1人の女性が一生の間に産むと想定される子どもの数を表す「合計特殊出生率」は前年比0・02ポイント増の1・41と2年ぶりに増加、16年ぶりに1・4台を回復したものの、少子高齢化と人口減が更に進んでいる実態も明らかになった。
合計特殊出生率が上向きになった要素として、厚労省は、「分母」となる女性の数そのものの減少に加え、団塊ジュニア世代と呼ばれる40歳前後の女性が子どもを産む事例が増えたためと分析している。母親の年齢階層別の出生数は、20歳代が前年から1万6200人減ったのに対し、35-39歳、40-44歳では計約8700人増えていた。初めて子どもを産んだ時の母親の平均年齢は30・3歳と、最も高かった前年を0・2歳上回り、「晩産化」の傾向は強まっている。読売新聞 6月5日(水) 配信