東京都調布市の市立小学校で昨年12月、食物アレルギーのある5年生の女子児童が給食後に死亡した事故を受け、再発防止策を議論してきた同市の検討委員会は23日、教職員の研修強化などの対策を盛り込んだ報告書を長友貴樹市長らに提出した。
この際、亡くなった女児の両親のメッセージが、調布市職員によって涙ながらに代読された。
メッセージでは、死亡の原因となった料理の「お代わり」について、同級生から聞いた話として、クラス全体で目標にしていた残飯を出さない「給食完食」に貢献するため、めったにお代わりをしない女児が、お代わりの呼び掛けに手を挙げたという。余っていた料理は人気がなく、希望者がほとんどいなかった。
女児は、体調不良を訴える直前、級友に「給食の完食記録に貢献したかった」と話していたといい、両親は「何かできることがあれば周囲の役に立ちたいという思いが、このような結果を引き起こすことになろうとは。残念でなりません」とした。
読売新聞 7月23日(火) 配信