山形大医学部付属病院や県立病院で組織する県がん診療連携協議会(嘉山孝正会長)と県歯科医師会(石黒慶一会長)は27日、がん患者医科歯科医療連携の合意書に調印した。がん患者の口腔(こうくう)ケアや歯科治療の環境を整え、合併症の予防や早期改善につなげる。国レベルでは2010年に国立がん研究センターと日本歯科医師会が連携合意をしているが、都道府県では初。
連携協議会や歯科医師会によると、抗がん剤治療を受けた患者には口内炎のため食事が取れない人や、肺炎や感染症に苦しむ人もいる。これらの合併症は、がん治療前の口腔ケアで予防でき、治療後のケアも重要になる。しかし、がん患者の治療に積極的でなかったり、がん治療の知識が乏しかったりする歯科医師もいるという。