手足、口などに発疹ができる「手足口病」、患者数が全国的に増え続
け、西日本から東北にかけて流行が続いている。北海道でも一部地域
で7月29日-8月4日の週の患者報告数が、流行警報の基準値(定点医
療機関当たり5.0人)を超え、警戒を強めている。手足口病は、水疱
性の発疹と発熱を主症状とした急性ウイルス感染症で、乳幼児を中心
に夏季に流行することが多い疾患である。主な病原はコクサッキーA16、
エンテロウィルス71で感染経路は飛沫や接触による。感染から3-5日
の潜伏期間後、口腔粘膜や手掌、足底などに2-3ミリの水疱性発疹が
現れ、発熱、1週間から10日で自然治癒し水泡も消失する。
全国約3,000の小児科医療機関での、今月4日までの累計報告数は16万
1,030人と、過去10年で最大となった一昨年に次ぐ流行である。さら
に今回は小児だけでなく大人が感染する例が認められ、40度前後の
高い熱が出たり、強い痛みを感じ重篤化する傾向が認められる。病変
部への接触や、くしゃみなどを通じ飛沫感染するため、歯科診療所に
おける感染の機会はあると考えられるため、交叉感染や院内感染への
対策が必要である。感染の拡大防止には患者の隔離、うがい、手洗い
が有効である。
参考まで 手足口病とは?
http://www.oralstudio.net/stepup/jisho/sakuin/E38386/00961_07.php