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【宮城】子どもの歯科検診結果、スマホでピッ データベース化

東北大大学院歯学研究科はNTTドコモと連携し、乳幼児期から中学校卒業までの子どもの歯科検診結果を蓄積し、保護者がスマートフォン(多機能携帯電話)で確認できるシステムの構築に取り組んでいる。成人後の歯科診療なども視野に入れ、システムを足掛かりに生涯にわたる検診結果のデジタルデータベース化を進める。

 歯科医師らが検診結果を直接タブレット端末に入力。ネットワークを通じて情報を処理する「クラウドコンピューティング」で管理する。

 保護者は健診後に渡される通知書のQRコードをスマホで読み取り、詳細情報を引き出す。データを毎年蓄積することで歯の生え方、虫歯の治療歴など子どもの成長も確認できる。

 仙台市青葉区の幼稚園1カ所で本年度、実証実験を行い、同意を得られた保護者にデータを公開した。NTTドコモがクラウドのシステムを構築し、来年度以降に実証実験の協力園を増やす予定。

 子どもの歯の状態は、幼稚園・保育所と小中学校で年1回行われる歯科検診で記録される。本人と保護者にはあごの状態や歯並び、虫歯の有無の通知書が渡されるが、歯1本1本の詳細記録は学校で保管し、通知しない。

 宮城県は東日本大震災の発生前から子どもの虫歯が多い。2010年は3歳児で1人平均1.2本と全国39位、12歳児では2.1本と44位だ。東北大は検診結果の情報提供で、子どもの歯の健康に対する関心の高まりを期待する。