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拘置所が鼻管挿入「違法」…大阪高裁判決

大阪拘置所(大阪市都島区)に収容された際、食事を拒んで絶食した男性が、強制的に鼻に通されたカテーテルから栄養剤を入れられ、精神的苦痛を受けたなどとして、国に300万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が23日、大阪高裁であった。山下郁夫裁判長は、拘置所の措置の違法性を認め、男性の請求を棄却した1審・大阪地裁判決を変更、国に50万円の賠償を命じた。

 山下裁判長は判決理由で「(強制的だと)カテーテルが気管や肺に入る危険性があり、屈辱的な感情も抱かせる措置。他の手段を試みるべきだった」と述べた。

 控訴審判決によると、男性は2007年5月、同拘置所に収容され、「ここにいる間は食べません」などと言って5日間、計11食を拒否。入所時から体重が5キロ減ったため、医師の判断から、職員が男性の体を押さえて鼻からカテーテルを入れ、栄養剤を注入した。

 法務省成人矯正課は、「判決内容を精査して適切に対応する」としている。
読売新聞 2014年1月24日(金)