記事一覧

脂肪燃焼サプリ根拠なし 「千人成功」は水増し

「脂肪を燃焼させ、千人に1人しかダイエットに失敗しない」などとサプリメントの効果を宣伝したのは根拠がなく、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、消費者庁は17日、東京都板橋区の通信販売会社プライム・ワンに、再発防止などを求める措置命令を出した。

 約千人が成功したとうたいながら、サプリを実際に飲んだモニターは164人しかいなかった。広告でやせたと体験談を語り、写真を掲載した女性たちも、実際はサプリを飲んでいないモデルだった。効能を証言した医師は実在しなかった。

 消費者庁によると、同社は2012年8月~13年1月に女性向け漫画雑誌2誌の広告欄で、サプリ「トリプルバーナー」を飲めば「余分な脂肪は1グラムも残さない」などと宣伝。含まれる成分に関する報告を消費者庁に提出したが、同庁はダイエット効果の根拠とは言えないと判断した。

 同社は10年2月から、この商品を1カ月分約1万円で販売し、これまでに約1億6千万円を売り上げた。「商品の信頼性が高まると思ってモニターの人数を増やし、存在しない専門家の話を載せてしまった。おわびし、再発防止に努めたい」としている。