健康的に日常生活が送れる期間を示す「健康寿命」を延ばすために歯科医療がどう貢献すべきかを話し合う「世界会議2015」が13日、東京都内で開会した。日本歯科医師会や日本歯科医学会などの主催で、会期は3日間。国内外から約1200人の参加を見込んでいる。
会議では口内の健康に関するデータやアジア、アフリカの現状、世界保健機関(WHO)の政策が紹介され、医科と歯科の連携や政策の在り方などを議論。最終日には国内外に向けた政策提言をする。
13日の開会式で日本歯科医師会の大久保満男(おおくぼ・みつお)会長は「現在の高齢者のことはもちろん、今生まれた子供の70年後という長期にわたっても歯科医療や口腔(こうくう)保健を考えたい」と話した。
最近の研究で、歯周病が糖尿病を悪化させるなど、口の状態が全身の健康に関係することが分かってきている。口内のケアを通じて生活の質を高め、高齢化の進展に伴う医療、介護の需要増を抑えられるか、注目が集まっているという。