県歯科医師会と徳島市民病院、徳島大歯学部は23日、がん患者への歯科医療について、連携を強化していくことで合意した。
県歯科医師会によると、がん患者は放射線治療などの影響で口腔こうくう内の衛生状態が悪化することで、肺炎などの合併症を起こす恐れが高まるという。治療段階から歯科医が連携して口腔ケアをすることで、患者の体調を保つとともに、早期回復にもつながるとされている。
3者は、県歯科医師会が昨年4月から実施している歯科のない同病院への歯科医の派遣を、今後は常駐にするなど態勢の強化を図っていくことを確認。同大学歯学部は主に、人材育成の面で協力していくという。
同市北田宮の県歯科医師会館で開かれた締結式には、同病院の惣中康秀院長と県歯科医師会の和田明人会長、同大学歯学部の市川哲雄学部長が出席。惣中院長は「今後も医科と歯科の連携を強め、全国のモデルケースとなれば」と述べ、和田会長は「病院から様々な知識を教えてもらい、連携を充実させていきたい」と話した。