京都府などはこのほど、歯と口の健康をテーマにしたアニメーション動画「歯っとするアニメ」の第1話を制作し、インターネットで公開を始めた。男性会社員という設定のキャラクターを中心に物語が展開するシュールな仕上がりで、府は「働き出すと歯科健診に行かなくなる傾向がある若い世代に関心を持ってほしい」としている。
動画は、成長段階に応じた注意点を分かりやすく説明しようと企画し、歯周病予防や歯科健診受診、乳幼児期の注意点などを盛り込んだ全5話を制作予定。専門家以外の視点を大事にしようと、府歯科医師会に府の若手職員を加えた計14人がチームを立ち上げ、大まかな脚本をまとめた。
アニメーション制作は、京都工芸繊維大に依頼し、中野仁人教授の研究室に所属する4年生7人が担当。キャラクターを考案した豊田真由さん(22)は「シュールな脚本に合わせ、あえて違和感のある『キモかわいい』デザインにした」と説明する。
第1話は、女性にもてたい28歳の会社員歯山健助が、女性社員の「歯山さんの歯が汚い」という評価にショックを受け、悩んだ末に歯科医を訪れる様子をコミカルに描いた。制作メンバーの藪本拓朗さん(22)は工夫した点について「主人公の動きや受診後の変化、話の展開を強調するため、女性との出会いの場面を、2人がぶつかるように変更した」と話していた。
動画は約2分40秒。府のネット放送局「ねっとTV京都府」などで閲覧できる。