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食と健康研究拠点 北大で落成式

産学官共同で食や健康について研究や製品開発を行う施設「フード&メディカルイノベーション(FMI)国際拠点」が、北海道大(札幌市北区)構内に完成し、落成式が28日、行われた。北大の研究者に加え、食や医療についてノウハウを持つ企業の担当者、実証実験の場を提供する自治体担当者らが、普段から議論を重ねて人口減少や高齢化に対応する新技術や新製品の開発を目指す場所となる。

 施設は5階建てで床面積は約9300平方メートル。50の研究室を有し、日立製作所や日東電工などが、インターネットによる医療情報提供システムの開発や創薬を目的として参加を決めている。ホールやオープンカフェも設置され、市民向け講演会や体験教室も定期的に開かれる。総事業費は36億円で文部科学省の予算が充てられている。

 落成式には関係者約200人が出席。山口佳三学長が「市民も参加できるオープンな施設になった。期待に沿えるよう、北大の総力を挙げていきたい」とあいさつした。国際拠点では29日から6月10日まで、食と健康を考えるフォーラムや心臓病の講演会などが開かれる。問い合わせ、申し込みはFMI推進本部(011・706・9602)へ。