日本でも増加しているインプラント周囲疾患ですが、なかでもインプラント周囲炎の治療は決して簡単なものではなく、治療成績も決して良くありません。その理由はインプラント周囲炎の進行スピードが速く、気付いた時には重症化していることが多いからです。もちろん初期の段階では非外科処置で改善することもありますが、基本的には外科処置が必要であると言われています。ですから、インプラント周囲組織の健康状態可逆性のインプラント周囲粘膜炎の状態で食い止めること、つまり炎症を引き起こす元凶となっているであろう歯肉縁上縁下のプラークコントロールこそ、インプラント治療を提供する私たちの命題と考えます。
日歯広報 2015.6.15