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天然歯と同様の歯胚分割技術を開発

理化学研究所と東京医科歯科大学の研究グループは、マウスを使って歯の基となる歯胚から複数の歯胚を発生させる「歯胚分割技術」を開発した。発生した歯胚は天然の歯と同様の構造を持つ再生歯となり、神経機能も含め機能的にも天然歯と同等という。

 研究グループは、マウスから摘出した胎齢14・5日の臼歯歯胚の真ん中を細いナイロン糸で結んで器官培養した。その結果、6日後には上皮組織に囲まれた完全に分断された2つの歯胚が発生した。また、分割歯胚を口腔内に移植し、歯根機能など天然歯と同等に機能することも確かめた。

 胚分割技術は歯胚以外の器官にも適用の可能性があることから、新たな再生移植医療への展開も見込んでいる。