県は23日、県内の児童・生徒を対象にした2015年歯科疾患実態調査の結果を公表した。虫歯の全くない(治療済みを含む)12歳(中学1年)は80・1%で、1980年の調査開始以来、初めて8割を超えた。
虫歯の平均本数は、前年比0・02本減の0・46本となり、80年(平均5・03本)の10分の1以下まで減少。文部科学省の学校保健統計調査と比較すると、全国平均0・9本の約半分で、16年連続で国内最少となった。
調査は県の歯科保健推進条例に基づき、県内の保育園や幼稚園、小中学校、高校などの児童・生徒を対象に実施。このうち永久歯が生えそろい、国際的な比較指標とされる12歳1万9770人について比較・分析した。
結果について、県健康対策課歯科保健係は、フッ化物溶液による口内の洗浄▽給食後の歯磨き指導▽学校と歯科診療所との連携――など予防策の効果があったとみている。フッ化物溶液による口内洗浄は市町村に経費の一部を補助しており、実施率は保育所・幼稚園で69・2%、小学校で77・6%となっている。同係は「まだ2割弱に虫歯があるので、引き続き普及を図りたい」としている。