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舌がんの放射線治療、副作用防ぐマウスピース開発

舌がんの放射線治療で、口の中の粘膜の炎症など副作用を防ぐ特殊なマウスピースを、大阪大学歯学部病院の村上秀明准教授(歯科放射線学)らの研究チームが開発した。

 チームは、数分間だけ、強い放射線を当てる治療でマウスピースを使った。まずマウスピースを入れて舌を固定。マウスピースにある隙間に鉛を流し込んでがん以外の場所への放射線を遮るようにした。

 その結果、患部以外への放射線を約90%減らすことができた。患者20人を対象に実施したところ、全員で副作用は起きず、2年間で再発したのは2人にとどまった。

 村上准教授は「ぜひ他の施設にも広がってほしい」と話す。