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高齢者は「70歳以上」4割 16年版白書で厚労省調査 健康寿命を意識か

厚生労働省が実施した高齢社会に関する意識調査で「高齢者だと思う年齢」を尋ねたところ、「70歳以上」との回答が最も多く、41・1%に上ったことが5日分かった。世界保健機関(WHO)の定義では高齢者は「65歳以上」だが、今回調査への回答では20・2%にとどまった。10月公表予定の2016年版厚生労働白書に掲載される。

 高齢でも自立生活が送れる「健康寿命」は男性が71・19歳、女性は74・21歳で、厚労省は「70歳以上との回答は健康寿命に近い」とみている。調査は今年2月、全国の男女数千人を対象に実施した。

 高齢者の年齢については、ほかに「75歳以上」が16・0%、「80歳以上」は4・6%だった。一方で9・8%は「60歳以上」、8・4%が「年齢は関係ない」とした。

 高齢者の定義を巡っては、自民党の若手グループが見直しを提唱しているほか、学界にも再考すべきだとの意見がある。

 調査ではこのほか、年を取ってから生活したい場所として72・2%が「自宅」、8・7%が「高齢者用住宅に移住」を挙げた。高齢期の1人暮らしに不安を感じている人は81・7%に上った。

 16年版白書のテーマは「人口高齢化を乗り越える社会モデルを考える」。年齢にかかわらず活躍できる生涯現役社会の必要性を強調している。