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子どもの歯ブラシ事故防げ 喉突き多発、基準策定提言

子どもが歯ブラシをくわえたまま転んで喉を突く事故が後を絶たないとして、東京都の有識者会議は14日、子ども用の歯ブラシを喉に届きにくい構造にする安全基準を定め、対策を強化するよう業界と国に提言する報告書を取りまとめた。

 都は、東京消防庁や全国の30医療機関から国民生活センターなどに寄せられた事故情報を分析。その結果、5歳以下が歯ブラシで負傷した事故は昨年2月までの約5年間に330件以上あった。1~3歳が大半を占め、歯ブラシが取れなくなって救急搬送されたケースもあった。

 報告書は、事故防止に関する安全基準がないと指摘。奥まで入らない構造や、入っても衝撃を吸収する素材にすること、注意事項の明記などを盛り込んだ基準策定を業界や国に求めた。危険性を周知するため、包装や広告などで目立つように具体的な注意事項を表示することも要請した。

 一方、奥まで届かないブラシでは高い清掃効果を得るのは難しいとして「保護者が別の歯ブラシで仕上げ磨きを行うことが必要だ」としている。

 保護者の安全意識を高めるには(1)3歳までは安全性の高い歯ブラシを選び、保護者が必ず見守る(2)口に入れたまま遊ばない、歩かないよう子に教える―との注意点をインターネットや会員制交流サイトなどで繰り返し啓発するよう促した。