口腔内はおよそpH6.7くらいの中性に保たれており、
7を超えるとアルカリ性、下回ると酸性になります。
そしてpH5.5になると歯が溶け始め、
中性に戻るのには通常40分程度かかってしまいます。
糖を含んだ飲食物を摂取すると
ストレプトコッカスミュータンス菌等が酸を産生し、
口腔内pHが下がり歯質脱灰を起こします。
pH5.5以下が長時間続くと歯牙に穴が開き、むし歯になります。
歯質脱灰を起こしても唾液等により再石灰化が行われ、
口腔内も中性になると、
むし歯になるリスクを下げることに繋がります。
むし歯の原因として
1.ブラッシング不良
2.間食や糖分の多い飲食物の摂取
3.歯質が弱い
4.唾液が少ない
5.唾液の力が弱い
6.むし歯菌が多い
7.補綴物不適合
などが考えられます。
5の唾液の力が弱いというのは、
酸性に傾いた口腔内を中性に戻す緩衝作用が強いか弱いということであり、
生まれ持ったもので変えることは出来ません。
ただ、検査により自分の唾液力を調べることは可能で、
もし弱ければ唾液の分泌量を多くすることで補うようにします。
2の飲食物中の糖分についてですが、長時間糖分を摂取し続けると
唾液が口腔内を中和するのが間に合わなくなり
むし歯になりやすくなるため
ダラダラと食事や間食をするのを改める必要があります。
食生活、生活習慣に気を付けることで防ぐことが出来るむし歯。
しかし、実際にはむし歯のない人の方が少ないのが現状です。
むし歯の原因は細菌です。放置するのは非常に危険です。
正しいブラッシングとそのタイミングに気を付けて
予防することが大切です。