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サ高住事故、道内147件8人死亡 15年度 転倒、誤飲多く

道内のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の施設内で、2015年度に転倒や誤飲など、少なくとも147件の事故が起こり、8人が死亡していたとの報告が道や札幌市などにあったことが分かった。サ高住は安否確認を義務づけられているが、介護を目的とした施設ではない。しかし、入居者全体の2~3割は中重度の要介護者が入居するミスマッチが起きており、対策が求められそうだ。

 政令市の札幌市、中核市の旭川、函館両市、それ以外の道内市町村を管轄する道に北海道新聞が取材し、直近データがそろう15年度時点の道内382施設からの事故報告を集計した。

 事故は、転倒による骨折や打撲、食べ物を喉に詰まらせる―など。死亡した8人のうち7人は要介護か要支援の認定を受けていた。

 稚内市では、要介護3の入居者が自室で転倒し、後頭部を打って失血死した。職員は午前1時に巡回で寝ているのを確認したが、その後は部屋が施錠され、同6時半まで異常に気付かなかったという。胆振管内白老町では、要支援2の入居者が施設内の浴室で溺死した。夕食に訪れないため、捜しに来た職員が見つけた。

 11年の制度設立当初、サ高住は「要介護度の高くない高齢者の安心住居」という位置付けだった。しかし各自治体や道によると、昨年度の要介護3以上の入居者は、札幌市が15%、旭川市が21%。函館市は食事を提供している施設のみの調査で33%だった。3市を除く道内では、要介護3以上は18%、要介護2以下を含む要介護・要支援者の割合は86%に上った。