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咀嚼の話・・・全身の体力向上と全力投球

咀嚼の8つの効能「ひみこの歯がいーぜ」、
前号までに全8項目のうち7つのお話をしました。
「ひ」肥満予防、「み」味覚の発達、「こ」言葉の発音が良くなる、
「の」脳の活性化、「は」」歯の病気予防、「が」がんの予防
「い」胃腸の働きを助ける、
今回は8つめ、咀嚼と全身の関係「ぜ」です。

当たり前ですが「健康」のためにはからだに栄養が必要となります。
噛むことが難しくなるとお食事の内容が偏り、
栄養不足になることが考えられます。
また、噛み合わせとバランス感覚は関係が深いことが分かっています。
きちんと噛み合わせをすることで頭の位置が定まり、
腰の位置が安定するためです。
奥歯でしっかり噛むことは瞬発力やパワーにも繋がるため、
運動能力に噛み合わせは非常に大切になります。

咀嚼の際分泌される唾液が、神経を集中させる
ホルモンNGF(神経成長因子)に影響し多く分泌させます。
このホルモンNGFの分泌により集中力が高まり、
最大筋力を発揮すると言われるため、握力や跳躍などに影響を与えます。
また、咀嚼運動はヒラメ筋(ふくらはぎ)などの筋伸張反射を促し、
姿勢を安定させる作用もあります。

幼小児期からの食物の軟食化と水分による流し込みなどの食習慣により
咀嚼機能の獲得が難しくなり、
その後の生活習慣や運動機能へも関与すると考えられます。
咀嚼機能は高齢期のADL(日常生活活動能力)やQOL(生活の質)にも関与します。
お食事は一日3回前後、毎日何十年間も続きます。
そのすべてに咀嚼はつきものです。
「咀嚼=しっかりと噛む、硬いものを噛む」といった事が
全身の健康やバランス感覚、運動機能に繋がり、
高齢になっても「自分らしく暮らす」ということに繋がっていきます。

今年は少し「咀嚼」を意識してお食事を楽しんでみませんか?

▼噛むことの効用 「ひみこの歯がいーぜ」
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0fwwfq0stgnb6blxllVD