日本人口の内、65歳以上の方が占める割合が27%を超え
日本は超高齢社会になりました。
65歳以上の方のうち認知症患者の占める割合は7人に1人といわれます。
そして認知症の最大の危険因子は加齢です。
ですが、加齢以外にも認知症を発症させる危険因子はたくさんあり、
歯周病もその一つだということが分かってきました。
そもそも咀嚼をすることで脳の活性化に繋がることは広く知られていますが、
アルツハイマー病は脳(海馬等)にアミロイドβタンパクが溜まり、
脳神経細胞を死滅させるため、記憶障害などの認知症状が現れる病気です。
アミロイドβタンパクは歯周病が慢性化することにより、
脳内に影響を及ぼし、アミロイドβタンパクを増加させるため、
認知症を悪化させると考えられます。
また、歯周病菌の1つジンジバリス菌(Pg菌)の菌体成分リポ多糖が
アルツハイマー様病態の原因酵素(リソソーム酵素カテプシンB)
を誘発することも分かっています。
つまり、歯周病の治療や口腔ケアによる歯周病菌の減少により
アルツハイマーの発症リスクを下げることが可能ということが考えられます。