佐賀県歯科医師会の調査と九州歯科大学・摂食機能リハビリテーション学分野
の解析をまとめた報告書「介護保険関連施設における口腔ケアに関する調査」に
よりますと、高齢者介護現場の口腔ケア担当者職員の口腔ケアに対する認識では、
1.「口腔内が乾燥していると誤嚥のリスクが高くなる」2.「口腔ケアで肺炎予防
が可能である」3.「食べていない人の口腔ケアは毎日必要だと思う」の三つの質
問に対して、「はい」と答えた人は1.が92.7% 2.が87.5% 3.は35.7%と高か
く、また、口腔ケアに期待する効果の上位三つまでを聞いた質問では、「口腔清
潔保持」が最も多く8割を占め、次いで「肺炎予防」「飲み込みが良くなる」があ
げられました。
また、口腔ケアの際に毎回観察している項目で最も多かったのは「食物残渣」
次いで「口臭」「義歯の装着状態」「口腔内の乾燥」と続いています。
他方、口腔清掃物品で使用しているものでは、「歯ブラシ」が最も多く、次い
で「ガーゼ」「スポンジブラシ」「義歯ブラシ」「舌ブラシ」の順でした。
*(この調査は、佐賀県内の全介護保健関連施設の口腔ケアにかかわる職員を
対象に行い、279件の回答を得たもの。)