北海道苫小牧歯科医師会で、会費など約3700万円が使途不明になっていることが2日、分かった。同会は、会計処理を担当し今年1月に死亡した前副会長=当時(59)=が私的に流用したとして、遺族に弁済を求めている。同会の阿部雅人(あべ・まさと)会長は「今後は会計を外部委託し確認態勢も強化する」としている。
同会によると、2018年9月の北海道地震で別の歯科医師会から寄せられた義援金の一部や13~19年度の会費、積立金など計3724万円が使途不明になっている。12年度以前の会計資料は廃棄され、実際の被害額はさらに多かった可能性もあるという。
昨年度就任した阿部会長が財務状況を確認していた際に発覚。苫小牧歯科医師会が内部調査を進めていたが、前副会長は今年1月、自身が院長を務める苫小牧市内の歯科医院の火災で死亡した。