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新潟大歯学部研究の咀嚼計に脚光 シャープと共同 GDベスト100受賞

新潟大学歯学部(新潟市中央区)は5日、電機メーカーのシャープ(堺市)との咀嚼(そしゃく)計「bitescan」(バイトスキャン)の共同研究が2020年度グッドデザイン・ベスト100を受賞したと発表した。かむ回数やスピードを容易に計測できる。今後、咀嚼と健康との関係を科学的に解明し、肥満や生活習慣病の防止などにつなげたい考えだ。

 バイトスキャンは利用者が耳にかけると、耳裏の動きをセンサーで感知し、かむ回数やスピードを計測する。スマートフォンのアプリと連動し、データをリアルタイムで見られるほか、蓄積も可能。耳にかける部品のサイズを選べるので、小学生から高齢者まで気軽に使うことができる。

 よくかまずに早食いすると肥満や生活習慣病になりやすいということはこれまでも指摘されていたが、咀嚼を正確に測るのは難しく、科学的な根拠を示しにくかった。

 5日、新潟大大学院医歯学総合研究科の小野高裕教授(包括歯科補綴学分野)らが会見し、小野教授は「かむ回数の正しい数値目標を見つけるのは大きな課題。咀嚼計自体というよりも研究の取り組みへの受賞と理解している」と述べた。

 日本デザイン振興会主催のグッドデザイン賞では、特に優れた100件を「ベスト100」としている。