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早期口腔がん、SLNB頸部郭清が待機的郭清に非劣性

日本国内の16施設で、リンパ節転移および遠隔転移がない未治療のT1-2口腔扁平上皮がん(OSCSS)患者271例を対象に、センチネルリンパ節生検(SLNB)に基づく頸部郭清術(ND)と待機的NDの転帰を無作為化非劣性試験で比較。主要評価項目は3年全生存率とし、非劣性マージンは12%とした。

 その結果、病理学的転移陽性リンパ節の検出率は、待機的ND群24.8%、SLNB ND群33.6%だった(P=0.190)。3年全生存率はSLNB ND群87.9%(片側95%信頼区間の下限値82.4)、待機的ND群86.6%(同80.9)となり、SLNB ND群の非劣性が示された(非劣性のP<0.001)。3年無病生存率は、SLNB ND群78.7%(同72.1)、待機的ND群81.3%(同75.0)だった(非劣性のP<0.001)。頸部機能スコアはSLNB ND群の方が待機的NDよりも有意に良好だった。