心臓手術で左心耳(LAA)切除予定の心房細動(AF)患者76例(非発作性AF患者55例、僧帽弁逆流症患者25例、左心耳血栓患者18例)を対象に、歯周炎と心房線維化の関連を切除LAAの組織学的評価で検証した。
その結果、プロービング時の出血(R=0.48、P<0.0001)、4mm以上のプロービングデプス(R=0.26、P=0.02)、歯周炎症表面積(PISA、R=0.46、P<0.0001)に心房線維化との正の相関が認められた。残存歯が10本を超える患者で、PISAに心房線維化との強い正の相関が見られた(R=0.57、P<0.0001)。年齢、AF期間、BMI、僧帽弁逆流、CHADS2(うっ血性心不全、高血圧、年齢、糖尿病、脳卒中/一過性虚血性発作既往)スコアで調整後、PISAに心房線維化との有意な関連が認められた(β=0.016、P=0.0002)。