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マイナひも付けで法改正 給付金振込先の登録促進 拒否なしは「同意」

児童手当や年金などの振込先として行政機関が既に把握している住民の口座情報をマイナンバーにひも付けて登録する新制度の導入に向け、政府が法改正を検討していることが12日、分かった。登録を進めて今後の給付金振り込みを迅速に行う狙い。ただ、マイナンバーとひも付けて、本来の目的とは違う給付に利用されることへの抵抗感も予想される。

 関連法の改正案は今年の通常国会に提出する方向で調整している。住民に通知した上で拒否しなければ同意したとみなして、自動的にひも付ける案が出ている。

 新型コロナウイルス感染拡大を受けた給付金事務に手間取った教訓から、政府は口座の登録制度をつくった。マイナンバーカードの取得者向けサイト「マイナポータル」で、口座番号や氏名、金融機関名などを任意で登録する仕組み。口座情報を政府に把握される懸念から、普及が課題となっていた。

 新制度ではマイナカードを持たない人も対象となる。政府の想定では、自治体などが持つ情報に関し、所有者にひも付けの可否を問う通知を送付。一定期間内に不同意の意思を示さなければ登録できるようにする。

 昨年11月のデジタル庁有識者会合では「やや乱暴」「慎重に進めるべきだ」など、国民の理解を得て進めるよう求める意見が出ていた。

 総務省などによると、マイナカードの交付は今月10日時点で7276万枚に対し、公金支給口座の登録は先月25日時点で3225万件。政府はカード普及のため、現行の健康保険証を廃止しマイナカードに一本化、運転免許証との一体化も進める。