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「経済財政運営と改革の基本方針 2024」への 日本歯科医師会の見解

本日閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針 2024(骨太の方針
2024)」について、以下の通り日本歯科医師会として見解を示す。
本会は、新型コロナウイルス感染症の対策にも寄与する感染の防止対策と
しての口腔健康管理の推進や、口腔の健康を推進し、全身の健康や健康寿命
の延伸につなげ、国民一人ひとりの健康に寄与するため、生涯を通じた歯科
健診法制化を含むさまざまな提言等を行ってきた。また、年始の能登半島地
震における日本災害歯科支援チームの派遣などにより地域の歯科医療の支援
も実施してきたところである。
本会が提言・実行してきた内容は、今回の「骨太の方針 2024」と密接に関
わるものが多く、それらを中心に今後とも具体的な提言をして参りたい。
「骨太の方針 2024」では、歯科に関連が深いものとして、
➢ 防災・減災及び国土強靱化
災害時における事業継続性確保を始めとした官民連携強化のため、サプ
ライチェーンの強靱化、土地利用と一体となった減災対策、船舶活用医療、
医療コンテナ活用、歯科巡回診療や被災地の災害医療システム活用等の推
進による医療の継続性確保、家計向け地震保険への加入促進等に取り組む。
➢ 全世代型社会保障の構築
全身の健康と口腔の健康に関する科学的根拠の活用と国民への適切な情
報提供、生涯を通じた歯科健診(いわゆる国民皆歯科健診)に向けた具体
的な取組の推進、オーラルフレイル対策・疾病の重症化予防につながる歯
科専門職による口腔健康管理の充実、歯科医療機関・医歯薬連携を始めと
する多職種間の連携、歯科衛生士・歯科技工士等の人材確保の必要性を踏
まえた対応、歯科領域におけるICTの活用の推進、各分野等における歯
科医師の適切な配置の推進により、歯科保健医療提供体制の構築と強化に
取り組むとともに、有効性・安全性が認められた新技術・新材料の保険導
入を推進する。
➢ 公教育の再生・研究活動の推進
非認知能力の育成に向けた幼児期及び幼保小接続期の教育・保育の質的
向上や豊かな感性や創造性を育むための自然等の体験活動・読書活動、キ
ャリア教育・職業教育等を推進するとともに、歯科保健教育や栄養教諭を
日本歯科医師会
Japan Dental Association
Press Release

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中核とした食育を推進する。
としてまとめられ、前年の「骨太の方針 2023」を踏襲しつつ、さらに内容
が拡充され、本会が提言してきた内容が反映された。