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嚥下食・介護食:高齢者らも楽しい食卓 尼崎 嚥下食や介護食勉強会 家族と一緒の特別メニュー試食 

尼崎商工会議所の「あまがさき食の研究会」(箕浦康之会長)は尼崎市内の飲食店で「見た目もおいしい嚥下(えんげ)食・介護食」をテーマにした勉強会を開いた。会社経営者ら約20人が参加し、食べ物をかんだり、飲み込んだりしづらい高齢者や障害者らが、家族と一緒に食事を楽しめるよう考えられた特別メニューを試食した。

 勉強会は日本料理店「酒膳 和〓(わげん)」(同市上坂部2)で6月24日にあり、市内で嚥下食や介護食の料理教室などを開く「イート・ケア・クリエイト」代表で、言語聴覚士の川端恵里さん(48)が講演した。

 川端さんは「食べる人の能力に合わせた食事が必要だが、どろどろの嚥下食が多い」と指摘。食事に満足しない高齢者らも多く、川端さんが開く料理教室には「家族で一緒に食事がしたい」と関東地方からも調理を学びに来る人がいる。

 この日の特別メニューは「ハモの落とし」「ウナギのかば焼き」「冷製茶わん蒸し」など。ハモは湯通しなど通常の調理後に電気圧力鍋を使って繊維をやわらかく仕上げるなど、いずれも手間をかけ、見た目にもこだわった。

 川端さん監修の下、介護施設での調理経験もある店主の溝口学さん(46)が料理した。普段は店で提供していないが、2023年の敬老の日に「みんなのごちそう記念日プロジェクト」として出すと好評だったという。