人工透析患者は、歯科未受診の人よりもメンテナンスを受けている人の方が、脳心血管病や肺炎などの感染症発生リスクが低い。東京医科歯科大学の研究グループが、順天堂大学との共同研究で明らかにした。
人工透析患者は、年間粗死亡率が高く、脳心血管病と感染症が主な死因といわれている。研究グループは人工透析患者のレセプトデータを、「歯科未受診群」「歯科治療群」「メンテナンス群」に分類。脳心血管病の発生は急性心筋梗塞、心不全、脳梗塞の発生、感染症は肺炎もしくは敗血症の発生と定義して分析した。
結果、メンテナンス群では、脳心血管病の発生と感染症の発生が未受診群と比べて有意に低いと判明。特に肺炎については、メンテナンス群だけでなく、歯科治療群も未受診群と比べて有意に低いことが分かった。
【歯科通信】