上唇や口の中に亀裂が生じた状態で生まれた子どもをもつ親の悩みに応える「口唇口蓋裂(こうしんこうがいれつ)講演会」が7日午前10時~11時半、那覇市与儀の沖縄赤十字病院で開かれる。病気について子どもにどう伝えるかなど、親子の支援プログラムを構築している川崎医療福祉大学の高尾佳代助教と、同病院の西原一秀歯科口腔外科部長が語る。
口唇口蓋裂の原因は不明で、日本では新生児500人に1人が発症するという。授乳や食事、発音に支障をきたすが、適切な時期に治療を受ければ、通常の社会生活を送ることができるという。
講演会は「沖縄口唇口蓋裂親の会オパールズ」が初めて主催する。同会は、孤立しがちな親同士が支え合おうと、2022年に発足。約50家族が会員となり、交流会を年2回開いている。より多くの当事者との出会いの機会を設けようと、講演会を開くことにした。
子どもに病気の説明を、いつ、どうするか親は悩むという。子どもにとっては小学校入学や、5~6歳で行う鼻の修正手術などが知りたいタイミングといい、講演会で具体的な例を紹介する。
同会代表のイーブリングゆう子さんは「私も含め、ほとんどの親が出産を前に初めて口唇口蓋裂を知り『なぜ自分だけ』と思ってしまう。親同士で話せば、一人で抱えていた悩みが軽くなる」と参加を呼びかける。