一般にインフルエンザは、感染から発症までに1~3日ほどの潜伏期間があると言われていますから、1人目が発症したときにすぐに家族内での感染が起きているとすれば、受診間隔2~3日で話は合います1週間を過ぎているものは、家族内感染ではなく外から持ち込んだものや、子供→母親→父親といった形で順番に感染したので最初の感染から時間が経っているものを含んでいるものと考えられます。
家族内の最初の患者が大人だと、2~3日目のピークが高くなる、つまり発症(受診)までの期間が短いケースが増える傾向にあるようです。つまり、大人から始まったインフルエンザは、一気に家庭内に蔓延しやすそのメカニズムはよく分かりませんが、最初の患者が母親の場合、家事や子供の世話をしなければならないので床に伏せっていることはできず、すぐに父親や子供に病気がうつってしまうということかもしれません。でも大人でも父親の場合には、仕事を休んで家で寝込んでいることが多そうですから、学校を休んで寝ている子供と“感染源”としてのプロフィールに大差はないような気もします。
一方、実数で見ると、大人を起点とした家族内感染は全体の15%(n=777)ほどしかなく、子供を起点とするものの方が圧倒的に多くなっています。学校で集団感染しやすいといったことが主な理由かとは思いますが、まさかお父さんは、インフルエンザにかかっても出勤してしまっていて、家族内感染の原因になっていないということなのでしょうか。