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奥歯を失うと動脈硬化のリスクが2倍高くなる

厚生労働省の研究機関の調査によると、
高齢者の内、奥歯を全て失った方の場合には
動脈硬化のリスクが2倍近くも高くなるとの結果になりました。
これは、奥歯の有無によって、食生活に変化が起きるためです。
緑黄色野菜や魚介類は血液中の活性酸素を除去するなど
いろいろな健康効果が期待できますが、
奥歯を失った方は繊維質や干物などを避けてしまう傾向があります。

1.緑黄色野菜の摂取量が15パーセント減少
2.魚介類の摂取量が12パーセント減少

この結果、動脈硬化などさまざまな健康上の問題が生じたと見られています。
入れ歯にしてから食べ物を「おいしい」と感じなくなってしまったり、
入れ歯が合わなくて、噛みにくい方も同様ですね。

失いやすい歯はどれなのでしょう?

大人の歯は28本(親知らず4本が入ると32本)
そんなにたくさんあれば、1本ぐらい抜けてもいいかな?
そんなふうに思ってしまいますか?
歯は1本抜けただけでも、噛みにくいものです。
噛む力も3割程度減ることがわかっています。
厚生労働省は、歯が失われてしまうのは、
歯周病やむし歯が進行してしまったケースが一番多いと発表しています。
では、失われやすい歯とは、どのような歯なのでしょうか?
今までに行われた研究では、以下のような歯は
喪失に至るリスクが高いことがわかっています。

1.未処置歯のむし歯(治療されていないむし歯)
2.クラウン(冠/被せもの)装着されている歯(神経の処置がされていることが原因)
3.部分義歯の針金がかかる歯(鈎歯)
4.歯周病が進行している歯

▼参考:「歯の喪失の実態」厚生労働省 e-ヘルスネット 
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/k0qcajq0tygvzlwlqkDy3

歯と口の健康週間④

今も「歯磨き粉」と呼ぶのは?
 最後に、粉末タイプの歯磨き剤は激減しているのになぜ、今でも「歯磨き粉」と呼ぶ人がいるのか、日本歯磨工業会の広報担当者に聞いたところ、次のような回答でした。 「単に『歯磨き』『ハミガキ』というと、歯を磨くという『行為』なのか、そのための『もの』なのかが分かりにくいため、『もの』についての総称として『歯磨き粉』と呼んでいるのではないでしょうか。 現在では、粉タイプの歯磨き剤は極めて少なく、ペーストタイプが主流で、液体タイプを使う人も増えています。粉タイプのものを意識して、『歯磨き粉』と呼んでいる人は少ないと思います。また、昔ながらの呼び方として『歯磨き粉』の方がなじみがあって、使っている人も多いと思います。 なお、当工業会、および所属する各メーカーでは『歯磨き粉』ではなく、『ハミガキ剤』『歯磨き剤』『ハミガキ』『歯磨き』、あるいは製品に合わせて、『ペーストハミガキ』『液体ハミガキ』などの表記をしています」  ちなみに各社の国語辞典を見てみると、小学館の「日本国語大辞典第2版」は2001年発行の第10巻で「歯磨粉(はみがきこ)」を見出し語として掲載。粉だけでなく、練り状のものも含むことを説明しています。岩波書店の広辞苑第7版(2018年発行)も「歯磨き粉」を「歯をみがくときに歯ブラシなどにつける粉状・練(ねり)状・液状のもの(後略)」と説明しています。  実は多くの国語辞典は「歯磨き」のみを歯磨き剤の総称として掲載(日本国語大辞典と広辞苑も「歯磨き」も見出し語で掲載)しているのですが、少数派とはいえ、言葉としての「歯磨き粉」は健在のようです。

歯と口の健康週間③

Q.なぜ、粉末でなく、ペースト状のものが主流になったのでしょうか。ペーストタイプと、それに次ぐ売り上げの液体タイプのメリットも教えてください。 担当者「粉は歯ブラシに乗せにくく、容器に直接、歯ブラシを入れて付けていたため、衛生的ではありませんでした。練りハミガキはチューブに入れることができるので、絞り出して、歯ブラシ上に乗せることが可能になりました。また、液体タイプは口の中の隅々まで薬剤が届きやすい点が利点といえるでしょう」 Q.現在、歯磨き剤のことをサンスターでは何と呼んでいますか。「歯磨き粉」と呼ばない理由を教えてください。 担当者「『ハミガキ』と呼んでいます。粉ではない形状のものが主流なので、歯磨き粉とは呼んでいません」

歯と口の健康週間②

Q.粉末タイプの歯磨き剤はライオンでは現在、販売していますか。 担当者「現在は粉タイプは販売していません。喫煙者を対象にした『タバコライオン』が最後の粉タイプ(正式には湿り気のある『潤製』の製品)でしたが、2016年4月をもって、製造を終了しました」 Q.歯磨き剤のことをライオンでは何と呼んでいますか。「歯磨き粉」と呼ばない理由を教えてください。 担当者「かつては漢字表記の『歯磨』としていた時代がありましたが、現在、社内では片仮名表記の『ハミガキ』に統一しています。当社は現在、ペースト状やジェル状など、さまざまな製品を扱っているため、それらを包括する名称として『ハミガキ』としています」  続いて、サンスターにも聞きました。 Q.歯磨き剤は「歯磨き粉」と呼ばれることが多いのですが、サンスターで粉末タイプの歯磨き剤は現在、販売していますか。 担当者「以前は販売していましたが、現在は販売していません。市場全体でも、練りハミガキが主流になる前は粉のハミガキが主流でした」 Q.なぜ、粉末でなく、ペースト状のものが主流になったのでしょうか。ペーストタイプと、それに次ぐ売り上げの液体タイプのメリットも教えてください。 担当者「粉は歯ブラシに乗せにくく、容器に直接、歯ブラシを入れて付けていたため、衛生的ではありませんでした。練りハミガキはチューブに入れることができるので、絞り出して、歯ブラシ上に乗せることが可能になりました。また、液体タイプは口の中の隅々まで薬剤が届きやすい点が利点といえるでしょう」

歯と口の健康週間①

6月4日から10日は「歯と口の健康週間」(厚生労働省など主催)です。虫歯や歯周病予防の基本は毎日の歯磨きですが、その歯磨きに使う「歯磨き剤」のことを皆さんは何と呼んでいるでしょうか。「歯磨き粉」と呼ぶ人も多いと思いますが、現在の歯磨き剤はペースト状のものが中心で、粉末状の「歯磨き粉」を使ったことがある人は少ないと思います。 【写真】ライオンのイラスト入りパッケージの「歯磨き粉」  粉末の歯磨き粉はなぜ、激減したのでしょうか。激減したのになぜ、いまだに「歯磨き粉」と呼ぶ人が多いのでしょうか。業界団体とメーカーに聞きました。
使い勝手や衛生面に難
 日本歯磨工業会(東京都中央区)のホームページによると、2020年度の歯磨き剤の出荷構成比(金額ベース)は、練り歯磨きが72.6%と多くを占め、液体歯磨き剤と洗口液が合わせて27.2%、「歯磨き粉」はその他のものと合わせて、わずか0.2%です。  江戸時代の文献にも載っていたという歯磨き粉。明治時代に練り歯磨きが登場するまでは主流だったようですが、どういう変遷をたどったのでしょうか。明治時代から、歯磨き剤を製造販売しているライオン(東京都墨田区)の広報担当者に聞きました。 Q.ライオン製の歯磨き剤の歴史を教えてください。 担当者「ライオンの前身、小林富次郎商店が1896(明治29)年、ハミガキ(歯磨き剤)を製造販売したのが始まりです。明治時代は粉末状のものが中心で、一部、練り歯磨きがある程度でした。明治時代末期の1911年、チューブ入りの練り歯磨きを発売。戦後はチューブ入りペースト状のものが定着しました」 Q.歯磨き剤は「歯磨き粉」と呼ばれることが多いのですが、かつては業界全体として、粉末タイプが主流だったのでしょうか。 担当者「明治時代から戦後、1950(昭和25)年ごろまでは粉末タイプが主流でした。その後は徐々にチューブ入りの練り歯磨きの需要が高まり、1958年には金額ベースで市場の5割を超えました」 Q.なぜ、粉末が減って、ペースト状のものが主流になったのでしょうか。 担当者「粉タイプの歯磨き剤は使用時に飛び散ってしまうという問題がありました。この問題を解決するため、改良されたのが練り歯磨きです。当初の練り歯磨きは『固練り』といって、陶器や缶などの容器に入っていました。チューブ入りのペースト状歯磨き剤は1911年にライオンが国産で初めて発売しました。使いやすいことが受け入れられ、現在ではチューブ入りの製品が主流になっています」

妊娠中のコロナ感染による新生児のリスク

妊娠中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染が新生児転帰に及ぼす影響を評価すべく、スウェーデン国内の妊娠、新生児、感染症のレジストリをひも付けた全国前向きコホート研究を実施。2020年3月11日から2021年1月31日の間に国内で出生した全生産児の92%(8万8159例、女児49.0%)を対象とした(形成異常がある乳児は除外)。

 その結果、2323例(1.6%)がSARS-CoV-2陽性の母親から出生し、平均在胎期間は39.2週で、対照の乳児の在胎期間は39.6週だった。早産児(妊娠期間37週未満)の割合は、SARS-CoV-2陽性の母親の乳児で8.8%、対照乳児で5.5%だった。母体のSARS-CoV-2感染に、新生児医療目的の入院(11.7% vs. 8.4%、オッズ比1.47、95%CI 1.26-1.70)、新生児の罹病率[呼吸窮迫症候群(1.2% vs. 0.5%、同2.40、1.50-3.84)、何らかの新生児呼吸器疾患(2.8% vs. 2.0%、同1.42、1.07-1.90)、高ビリルビン血症(3.6% vs. 2.5%、同1.47、1.13-1.90)など]との有意な関連が認められた。死亡率(0.30% vs. 0.12%、同2.55、0.99-6.57)、退院時の母乳哺育率(94.4% vs. 95.1%、同0.84、0.67-1.05)、新生児医療の入院期間(両群とも中央値6日、差0日、95%CI -2-7日)には群間差がなかった。

 SARS-CoV-2陽性の母親から出生した乳児のうち21例(0.90%)で新生児期にSARS-CoV-2検査が陽性となったが、そのうち12例は新生児期に合併症はなく、残る9例は何らかの診断を受けたがSARS-CoV-2との関連性は不明で、先天性肺炎は1例もなかった。

旭川市、集中予約1万人分 コロナワクチン、1日から7日まで

旭川市の西川将人市長は31日、定例記者会見を開き、高齢者を対象とした新型コロナウイルスワクチンの接種について、1~7日に約1万人分の予約を集中的に受け付けると発表した。対象はかかりつけ医がいない75歳以上で、市のワクチンコールセンターかホームページ(HP)で予約する人。予約枠は毎回千人前後と少なく、すぐに上限に達していたため、接種日程を直近ではなく7、8月まで広げることで枠を大幅に増やした。これとは別に、土日だけでなく平日も集団接種を行い、ペースを早める考えだ。

 市のワクチン接種は、かかりつけ医(毎月~3カ月に1回通院する病院)がいる人は、各医療機関で直接予約するのがルール。かかりつけ医がいない人は、コールセンター(電)0166・25・3501か、市HP内の「予約システム」で申し込むことになっている。

 今回設けた1万人の予約枠は、受け付け方法によってコールセンター、市HPに約5千人分ずつ振り分けた。枠は接種会場別でも異なり、土日(祝日)の集団接種は約6千人分、医療機関での接種に4千人分を割り当てた。今月8日からは65歳以上の予約が始まるため、西川市長は「75歳以上の方はこの機会に予約を」と呼びかける。

 ただ今回の「集中予約枠」は早く申し込める利点はあるが、実際の接種日は7、8月にずれ込む見通し。今後受け付ける予約に向け、西川市長は「集団接種会場の平日開設や、町内会単位での団体接種も準備している」と表明。このため市保健所は、タイミングによって「集中予約」よりも早く接種できる逆転現象が起きかねないことを認める。

 また、市内では約100カ所の医療機関が接種を担っているが、今月中に約120カ所に拡大する見込み。コールセンターは現在27回線だが、今月中旬をめどにさらに約30回線を増やす。市HPでの予約希望者向けに、市内のドコモショップ9店に電話予約して来店すれば、予約方法を無料で教えてくれるという。

 西川市長は「予約に関する問い合わせが集中し、ご迷惑をおかけして大変申し訳ない。状況によってはさらなる予約枠の拡大を図りたい」と述べた。(小林史明)

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