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歯と口の健康週間:きれいに磨けてる? 歯科医師らが健診、指導 尾道でイベント /広島

歯と口の健康週間:きれいに磨けてる? 歯科医師らが健診、指導 尾道でイベント /広島

 「歯と口の健康週間」(4~10日)の関連イベント「歯っぴーフェスティバル」が8日、尾道市総合福祉センターで開かれた。市内の歯科医や歯科衛生士による健診や歯磨き指導などがあり、親子連れらが助言を受けた。

 尾道地区歯科衛生連絡会主催の恒例イベントで、歯科医師6人のバンド「アルデンタ」の演奏で開会。健診では医師が子供たちの虫歯や歯のかみ合わせをチェックし、保護者にアドバイスした。歯磨き指導では歯の根元や間が虫歯になりやすいとして、歯科衛生士らが歯間ブラシなどの活用を薦めていた。歯型を取る際に使う石こうを利用した工作コーナーもあり、人気を集めていた。

 長女(5)と次女(3)の健診を受けた尾道市高須町のパート、佐久間八千代さん(34)は「おやつはほどほどにして、1日3回の歯磨きを徹底させます」と話していた。

frailtyと「フレイル」

エンド・オブ・ライフ・ケアと対をなす概念として、frailty(フレイル)があります。日本老年医学会はfrailtyを「フレイル」と表記し、「高齢期に生理的予備能が低下することで、ストレスに対する脆弱性が更新し、生活機能障害、要介護状態、死亡などの転帰に陥りやすい状態で、筋力の低下により動作の俊敏性が失われて転倒しやすくなるような身体的問題のみならず、認知機能障害やうつなどの精神・心理的問題、独居や経済的困窮などの社会的問題を含む概念」(日本老年医学会 2014)と定義しています。日本で「フレイル」が用いられる場合には、「高齢者の身体機能が低下をしてきているので、低下を予防する取り組みを進めよう」と、回復可能性に焦点を当てて示されることが多くなっています。

 しかし、そもそものfrailtyは何を意図して定義されたのでしょうか。確認すると次のように定義されています。

Observations to date support the concept of frailty as a clinical syndrome, the manifestations of which become apparent when physiologic dysregulation reaches a critical threshold.

(Geriatric Review Syllabus, AGS)

 つまり、「フレイル」という言葉を用いるときには、「まだ回復可能な動的な状態を強調して(だから予防が大事)」と用いられる立場もありますが、もともとは身体機能の低下をイメージして形成されてきた概念で、「その臨床徴候が出現するということは、生理学的な異常に対応する臨界点に至った(回復不可能な局面に入りつつある)」と 日本ではまだ意識されていない概念を含んでいます。

 フレイルの臨床徴候は、
① 筋肉量の減少、サルコペニアがある
② 筋力の低下を引き起こし、運動への耐性が低下する(疲弊、困憊)
③ 運動のパフォーマンスが落ちる(歩行速度の低下)
④ 身体活動量が低下する
⑤ 身体活動は低いにもかかわらず、栄養の摂取が進まずさらに筋肉量の低下を招く
――という循環です。
 現在のところ、この悪循環に入ると、初期はともかく、進行すると治療的介入を行ったとしても、残念ながら回復を図ることがますます難しくなります。その時に提供されるのが、エンド・オブ・ライフ・ケアです。

 なお、「エンド・オブ・ライフ・ケアの原則は、機能低下の過程を通して診断の時から、その進行性である条件と共にあるフレイルの人に適応可能である。(Koller 2014)」とされています。

フレイルの程度に応じた支援を考える
 フレイルに至った場合には、そのフレイルの程度に応じた支援が必要であり、
① 軽度のフレイルの場合にはセルフマネジメントへの支援
② 中等度のフレイルの場合には、同定とケースマネジメント
③ 高度のフレイルの場合には、先を見越したプランニングとエンド・オブ・ライフ・ケア
――の適応があります。
 軽度の段階のフレイルはともかく、中等度以降になるとリハビリテーションを含む介入が功を奏さず、エンド・オブ・ライフ・ケアが提供される時期であること、この段階では治療的介入も場合により害を招くことも多いことから、有害となり得る事象を避け(harm reduction)、療養生活の質を可能な限り維持することを重視した対応を優先して考える――ことが提唱されつつあります。

歯のひろば:歯の健康、食べる幸せに 啓発イベントに3500人 左京 /京都

親子で楽しみながら口内の健康を考える啓発イベント「歯のひろば」(府歯科医師会主催)が2日、京都市左京区のみやこめっせ(市勧業館)で開かれ、市民ら約3500人が訪れた。

 「歯と口の健康週間」(4~10日)に合わせて毎年開いている。「人生100年時代を美味(おい)しく過ごす 食べる幸せは歯の健康から」と題してパネルディスカッションも開かれ、安岡良介・府歯科医師会長らが「かむことで食感を楽しみ、おいしく食べて長生きを」と呼びかけた。

 歯科医による歯の健康相談や歯科衛生士による歯磨き指導などの他、府歯科保健文化賞と「親と子のよい歯のコンクール」の表彰式も行われた。

在宅ケアをはぐくむ会6月例会の案内

ファイル 4986-1.pdf

6月26日開催します。是非ご参加ください。

【5月29日放送】ガッテン! 「虫歯リスクが激減!?発見!新★歯みがき法」

虫歯リスクを激減!?スウェーデン式歯みがき
 スウェーデンで薦められているイエテボリテクニックが対象としているのは12歳以上で、小さな子どもたちにはおすすめしていない。最初のポイントは歯みがき粉の量で、たっぷり2cmつけて1日2回磨く。イエテボリ大学のペーター・リングストロームさんは「歯みがき粉を2cm使うことは虫歯予防に十分な効果が期待でき、フッ素の悪影響が起らない安全な量だとわかっています」と話した。フッ素は毎日大量に摂取すると骨などに悪影響が出る可能性がある為、1日の摂取量が10mgまでと決められている。歯みがき粉の場合なら2cm全部を飲み込んだとしても1mg程度で健康被害を心配する必要はない。続いてのポイントは「フッ素をできるだけ口の中に残すこと」、3つめのポイントは「歯みがきの後は飲食しない」、できれば2時間、最低でも30分は飲食しないことが薦められている。

“治療”だけじゃない!歯科医院の超活用術
 スウェーデンの歯医者さんで患者の歯を見せてもらうとすごく綺麗。みなさんのお目当ては歯科衛生士という虫歯予防のプロフェッショナル。スウェーデン人の8割がプロケアと呼ばれる歯科衛生士のケアを受けていることが虫歯の減少につながっている。歯科衛生士の藤森瑠依さんにガッテンボーイの口の中を見てもらうと、歯や歯ぐきの状態から歯みがきの癖を見抜き、その人にあった歯みがき粉を教えてくれる。歯科衛生士は国家資格、歯科衛生士の手にかかれば普段の歯みがきでは取れない歯周ポケットの中の汚れも綺麗サッパリ。さらに歯の表面を特殊な器具でツルツルに。プロケアありだと歯垢がつきにくくなった。

虫歯&歯周病予防!歯科衛生士の“プロケア”
 日本口腔衛生学会の安井利一教授のスタジオ解説。重症になってから治療をするというのは難しい。予防することは患者にとっても負担が少なく歯科医師にとっても負担が少ない。虫歯や歯周病の原因を除去することは重要。定期的にプロケアを受けた人は80代で約16本残っているが、受けていない人は約7本。歯を失わないようにするには、40を過ぎたらかかりつけの先生に診てもらうことが予防になる。

歯科衛生士が実践!本気で歯を残すワザ
 歯科衛生士は自分自身の歯を残すためにどんなことに気をつけているのか。1,000人に緊急アンケートをした。第3位は「歯ブラシ以外の道具を使う」、第2位は「歯ブラシで隅々まで丁寧に磨く」、第1位は「プロケアを受ける」。プロケアの費用は3,500円~5,000円程度。プロケアが浸透しているスウェーデンでは高齢になっても自分の歯で食事を楽しむ人がたくさんいる。

歯と口の健康フェア:苅田町で来月2日 /福岡

「歯と口の健康週間」(6月4~10日)を前に、京都歯科医師会は2日午前9時半~午後0時半「第36回歯と口の健康フェア」を苅田町幸町のパンジープラザで開く。入場無料。

 虫歯予防図画ポスター、標語、川柳作品を展示。「口の中を見てみよう」コーナーでは虫歯をつくる実験や飲み物の糖度測定、ブラッシング指導をする。言語聴覚士会はことばと飲み込みの相談。栄養士会が「しっかり栄養を取ろう」と介護食の紹介をする。

 他に血管年齢測定やなりきり歯医者さん撮影会など10コーナー。自転車やゲーム機が当たる抽選会もあり、昨年は約1000人が来場した。問い合わせは京都歯科医師会

今さら聞けない!歯と口の健康 先どりきょうの健康

6月4日から10日は歯と口の健康週間。歯と口の健康について正しい知識を知ってもらうため、国や日本歯科医師会が実施している。今週は4日間にわたり「今さら聞けない歯と口の健康情報」というテーマで伝えていく。1日目のきょうは歯周病。歯は食べ物を噛む以外にも、発音を助けたり表情を作るなど、様々な機能を果たしている。

 実は歯を失う原因は虫歯ではなく歯周病。歯周病の原因はプラークという歯垢で口の中に居る細菌と代謝物が出した塊。プラークは口のケアが充分でない場合や、糖分を取りすぎた時に繁殖する。歯周病とはこのプラークの中にいる歯周病菌が悪さをして歯茎に炎症が起こる病気。最悪の場合、歯茎の中の骨まで壊してしまい、歯が抜け落ちてしまう。

歯周病
 ゲストの日本大学歯学部付属歯科病院の宮崎真至病院長に歯周病について話を聞く。歯周病は比較的広い年代に生じるといわれているが、やはり高齢者に多い。歯が多く残るようになった、その一方で歯に対するケアが行き届かないために発症すると言われている。歯周病は程度によって歯肉炎・歯周炎と2つに分かれる。我々の歯は歯槽骨という骨に支えられ、歯と歯槽骨は、歯根膜という繊維につなぎ止められている。こうした組織を歯茎が覆っている。

 歯肉炎はプラークによって、歯茎が炎症を起こし腫れている状態。歯肉炎が進行すると歯と歯茎の隙間が深くなり、歯周ポケットという溝ができる。歯周病菌は空気を嫌う性質があるので、歯周ポケットの中に増殖する。さらに炎症が強くなっていくと、歯を支えてる歯槽骨や、歯と歯槽骨をつなげている歯根膜などが破壊される。これが歯周炎である。さらに進行すると歯が抜け落ちてしまう。正常な人の歯の写真と歯周病の人の写真を紹介する。歯周病にかかった人の歯は歯茎がなくなり歯が長くなったように見える。本来は歯茎の中に隠れている歯が露出してしまっているため長く見えるのだという。そしてその分、歯の根元部分が虫歯になりやすくなる。

 歯周病の症状が出る前に気づきたいところだが、歯周病のサインはあるのだろうか?と出演者が聞くと、「歯茎がむず痒い」「歯磨きやフロスを使用すると出血する」「口の中がネバネバする」「歯が長くなった気がする」「歯がしみる」「歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなった」「ぐらぐらする歯がある」などで、このような兆候がいくつかあれば歯周病の疑いがあると答えた。初期の歯肉炎ならセルフケアでよくなるので一つでも当てはまるのがあれば、受診をお薦めすると宮崎病院長は語った。

歯周病 治療
 歯周病で歯科を受診した際の治療について。まずは歯の状態を調べる歯周組織検査。この段階で歯周病が見つかったら、歯磨きの指導、歯石の除去を行う。その後の検査で再評価を行い、改善が見られない場合は、歯周外科手術を行う。

 歯周病と言われたらまず治療として行うのは歯磨きで、宮崎病院長が2つの種類の歯磨きの仕方を紹介した。まずはスクラッピング法。これは歯に対してブラシを90度にあて、細かく振動させる。これにより歯と歯の間にブラシが入ってきれいになる。もうひとつはバス法で、ブラシを45度にあて細かく振動させる。これにより歯と歯茎の近いところの汚れを効率的に取っていく。歯周病ということを考えるとバス法のほうが適しているといえるが、間違ったバス法は歯茎を傷つけるおそれがあるので、まずはスクラッピング法から行うのが良いと語った。

 歯磨き前の口の中の状態を見ると、菌が沢山いるが、歯を磨いた後は劇的に変化しているのが分かる。歯磨きの他にフロスや歯間ブラシなども使うことが大切になってくると語った。糸巻き状のフロスやホルダータイプのフロス、歯間ブラシを紹介し、これらを使うと歯ブラシだけでは取りにくい歯と歯の間のプラークを取ることが出来るので、是非日常の歯磨きに、こういったものを応用してもらいたいと語った。しかし間違った使い方をすると歯茎を痛めてしまうこともあるので、一度は歯科医院で指導を受けることを勧めた。

 次は歯石の除去について語る。歯石とはプラークにミネラルが沈着し石のようになったもの。通常は自分で取ることは出来ないので、歯科医院に行ってこれを除去する必要がある。歯石を取るとき手用スケーラーと超音波スケーラーがある。こういった道具を使って、歯周病菌が出した毒素を除去し滑らかにする処置、すなわちルートプレーニングを行う。そして歯周病の再検査で改善が見られない場合は、歯周外科手術となる。

 歯周外科手術といっても多くの種類があり、フラップ手術などが行われる。フラップ手術は、まず痛みが出ないように局所麻酔を行い、そのあと歯茎を切開して歯石を取りルートプレーニングしてから歯茎を元に戻して縫い合わせるという手術。歯の本数にもよるが、1時間以上はかかるといわれている。また最近ではフラップ手術に合わせて、歯周組織再生治療も行われている。歯茎を切開してルートプレーニングをしたあとに、GTR膜を歯茎に設置する。あるいは特殊なタンパク質を歯根の表面に塗布をして、歯茎を縫い合わせるという手術も行われている。さらに昨年の11月に新しい歯周組織再生の治療薬トラフェルミンが保険で使えるようになり、3万円と高額だが歯周組織の再生には非常に期待が持たれている治療薬となっている。

県歯科医師会100年祝う 福井 記念式典に300人

県歯科医師会の創立100周年記念式典が19日、福井市内のホテルで開かれた。会員や関係者ら約300人が出席して歩みを振り返り、節目を祝った。

 同会は1919(大正8)年5月、27人の会員で発足した。福井空襲と福井地震による2度の事務所焼失を乗り越えて存続し、2017年には同市大願寺3丁目に県歯科医師会館を新築。現在は350人超の会員が所属している。

 あいさつに立った齊藤愛夫(ゆきお)会長は、同会の沿革をたどり「郷土が誇る食育の祖、石塚左玄を手本に、『歯の治療』から『食べる幸せ』に目的を広げ、人生100歳時代に向けて健康寿命の延伸に寄与したい」と決意を述べた。

 100年前から代々歯科医業に従事する5人を記念表彰。歯科医として長年貢献した75歳以上の会員24人を会長表彰した。

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