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健康と栄養についてのお話②

運動による血流改善について
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健康的な血管づくりを目指すにあたり、食事と並んで重要な要素が運動です。
適度な運動で血流を良くすると血管の内皮細胞が活性化されて
強い血管がつくられるそうです。

運動習慣は定着させることが非常に重要です。
とはいえ、それが一番難しい……。

私が外来リハビリクリニックで勤務していた時のことです。
治療が完了した腰痛の患者様が、
「腰の痛みが無くなった。これが続けばいいんだけど……」
とおっしゃるので、腰痛予防体操を提案しました。
が、1か月後に再度来院されて
「体操やらなきゃと思っているんだけど、忙しくてなかなかできない」と。

その患者様は主婦で、毎日料理を作っているとのことでしたので
キッチンで作業しながらできる、以下のような体操を再度提案しました。

1)低い位置にある引き出しから鍋を取るときは、
 膝を伸ばして前屈運動で鍋をとる(ハムストリングスのストレッチ)。
2)野菜を切るときには、骨盤を後傾させてお腹に力を入れて、
 よい姿勢を保持する(腹筋群の活性化)。

本格的な運動はなかなか毎日続かないという方でも、
電車待ちのときに踵上げ運動をする、なるべく階段を使うなど、
生活の中で自分ルールを決めて、無理なくできることを導入すると
定着しやすくなります。ぜひ試してみてください。

▼参考:血流改善について
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0mgn1u0ytgj0edsvixee

健康と栄養についてのお話

血管強化食品について
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気温が低くなると、高血圧の方は脳梗塞の発症リスクが高まります。
塩分摂取量を調整して、高血圧を防ぐことが大切なのは、
やぶさんもご存知かと思います。

塩分量をコントロールして高血圧を防ぐ以外にも
血管を鍛える効果が高い「血管強化食品」と呼ばれる食品があります。

1)魚や大豆
魚や大豆・大豆製品に含まれる良質なたんぱく質は、
血管の内皮細胞が元気に生まれ変わる材料となります。
例:サンマ、アジ、マグロ、カツオなど

2)野菜
体内の活性酸素を減らす抗酸化成分を豊富に含み、
血管内の健康を保つのに役立ちます。
特に色の濃い野菜(緑黄色野菜)は抗酸化成分が豊富です。
例:トマト、カボチャ、モロヘイヤなど

こういった食品を上手に摂取して、
血圧をコントロールすることをお勧めします。

▼参考:血管強化食品について
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0mgm1u0ytgj0edsvimtg

健口フェスタ:歯の大切さ訴え

「口から始めるスマイル人生」をテーマに第2回やまぐち健口(けんこう)フェスタが18日、山口市吉敷下東の県歯科医師会館で開かれ、多くの人でにぎわった。

 健康長寿につながる歯科保健医療の充実やかかりつけ歯科医の普及などを目的に、県歯科医師会が主催した。会場には、乳幼児期から老年期までの歯の手入れの仕方を紹介したノートなどが展示され、クイズ形式で歯の健康に関わる問題を考えるコーナーも。

 歯周病が原因となる口臭チェックや、飲み込む力に関係する舌圧測定の無料体験もあり、訪れた人が興味深そうに数値を確かめていた。歯科保健に関するポスターや習字のコンクールの優秀作品の表彰式もあり、歯の大切さを訴える作品が紹介された。

地図状舌って?

「べぇ~~~」と舌を出して、舌の表面を見てみてください。
表面が赤みのある円に近い形と、その周りが白く毛羽立った状態で、
地図のようにも見える場合、地図状舌かもしれません。

大人より子どもにみられることが多くあり、
遺伝、アレルギー、自律神経、舌への刺激(熱い食べ物や香辛料など)等々、
さまざま推察されますが、これといった原因は分かっていません。
しかし、口腔内細菌による炎症が原因との報告が多くあります。

痛みを感じるのは稀ですが、その場合は塗り薬での治療になります。
基本的には「お口の中を清潔にする」ということが大切なので、
歯磨きに合わせてうがい薬でのうがいをお勧めします。
うがい薬は炎症を抑えるものがいいので、
薬剤師や歯科医院で相談するといいかもしれません。

普段は舌を意識していない方、案外多いんじゃないかと思います。
舌はからだの健康を図るバロメーターでもあります。
是非、自分の舌も観察してみてください。

▼参考:原田浩之「地図状舌の治療」
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h067qzt0ytx5ktasuqp7d
 ※クリックするとPDFが開きます。

健保組合:生活習慣病重視 歯科予防後回し 医療費抑制の妨げに

全国の健康保険組合が、がんや糖尿病など中高年に多い病気の対策を優先させる一方、歯科を重く見ているのは1割未満――。そんな調査結果を東京大の研究ユニットがまとめた。歯科を重視すれば医療費全体の削減が見込まれるが、現実には後回しになっている実態が浮かんだ。

 東京大政策ビジョン研究センター・データヘルス研究ユニットが、健保のデータを集めた「データヘルス・ポータルサイト」にある「健康保険組合連合会」(健保連、約3000万人)の情報を基に分析した。2016年度の1363組合を調べたところ、がんの医療費抑制を重視していたのは513組合。糖尿病なども529組合だったが、歯科は128組合にとどまった。

 健保連によると、歯科の1人当たりの医療費は年間約1万7000円で、がん(約1万6000円)や糖尿病(約1万3000円)より高い。ブラッシングの徹底などの予防策を取れば、加入者自身が健康になるうえ、医療費全体の抑制にもつながるという。

風疹患者千人突破 昨年の12倍 大流行懸念 感染研

国立感染症研究所(感染研)は10月16日、今年になって報告された風疹患者数が1,103人になったと発表した。昨年1年間(93人)の約12倍に上っており、平成24~25年の前回の大流行に匹敵する規模への拡大が懸念される。流行はすでに40都道府県に及び、特に30~50代男性に多く、ワクチンの接種歴「なし」や「不明」が目立つ。

 風疹は妊娠初期の女性がかかると、赤ちゃんに難聴や心臓病などの障がいが起きる恐れがある。

 厚生労働省は今月2日、風疹の流行が続く東京、神奈川など5都県に対し、妊娠を希望する女性や妊婦の同居家族に、抗体検査を推進するよう通知。適切なワクチン接種の実施を呼びかけている。

(産経新聞 10月16日より)

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歯がない高齢者、長時間・短時間睡眠のリスクが1.4倍以上に-東北大

東北大学は10月5日、高齢者における歯の本数と睡眠時間の関係を明らかにした研究結果を発表した。研究成果は、「Sleep Medicine」電子版にて公開されている。

 解析に用いた2万548人のうち、歯が0本の人たちは短時間睡眠(4時間以下)が3.3%、長時間睡眠(10時間以上)が9.0%であったのに対し、歯が20本以上の人たちは、短時間睡眠が2.3%、長時間睡眠が2.8%と、短時間睡眠・長時間睡眠共に少ない傾向にあったという。さらに、歯の本数と睡眠時間についてU字型の関係性が存在することが判明。現在歯が20本以上の人に比較して、現在歯が0本の人たちは、短時間睡眠のリスクが1.4倍、または長時間睡眠のリスクが1.8倍であることが認められたという。また、残っている歯が1~9本の人たちでも同様の関連(短時間睡眠=1.3倍、長時間睡眠=1.5倍)がみられたとしている。

(医療NEWS 10月10日より)

歯周の炎症を画像で可視化 岡山大

 岡山大学と米ペンシルバニア大学のグループは生体内の分子の動きを画像で可視化する「分子イメージング」の技術を使って、歯周の炎症を確認する研究に取り組んでいる。「好中球」が歯周病菌と反応して活性化することに着目。特殊な薬を投与すれば、好中球の働きが高まる炎症箇所を発光現象によって検出し専用機器で撮影できることを人為的に歯周病を発症させたマウスの実験で確かめた。

 さらにがんの画像診断装置「PET/CT」でも、歯周の炎症が見分けられることを確認し、被ばくや高コストの問題はあるが、PET/CTを使ったがん検査とセットでできれば、歯周ポケットの深さを測る従来の方法より歯周病検査が簡便にできるとしている。

      (山陽新聞digital 9月26日より)

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