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日本人の死因、肺炎は5位に後退

厚労省は6月1日、「出生」「死亡」「婚姻」「離婚」「死産」の5つの事象を示す「人口動態統計」を公表した。

 平成29年の死亡数は134万433人で、28年の130万7,748人より3万2,685人増加した。

 死因別にみると、死因順位の1位は「悪性新生物(腫瘍)」、2位は「心疾患(高血圧性を除く)」、3位は「脳血管疾患」、4位は「老衰」、5位は「肺炎」の順だった。

 悪性新生物(腫瘍)は、29年の全死亡者に占める割合が27.8%で、日本人の3.6人に1人ががんで死亡している。また28年に3位だった「肺炎」は5位に後退した。

(日歯メールマガジン No.549 06/25より)
・平成29年(2017)人口動態統計月報年計(概数)の概況(厚労省HP)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai17/index.html

歯科医師の約6,000倍の速さでX線画像読影ができる診断AIを開発

葵会は6月13日、メディホームと共同で歯科パノラマX線における診断AI(人工知能)を開発したと発表した。

 歯科パノラマX線画像の読影時間は1枚当たり0.018秒ほどで、ベテラン歯科医師の平均的な読影時間に当たる120秒の約6,000倍のスピードになるという。

 同AIの基本機能では、う蝕や根尖病巣、歯石、嚢胞、根分岐部病変の各症状の患部を検出できる。AIに教師データとなる患部情報を読み込ませて学習を重ね、診断精度を高めていく仕組み。今回の開発では、約1万2,000枚のパノラマX線写真と病状患部約2万5,000件を教師データとして用いた。

 歯科パノラマX線画像の読影については、医療の標準化に加え、AIによるダブルチェックが望ましい。診断AIは、歯科医師をサポートし、診断の質の向上や医師の業務負担軽減を目指す。

(MONOist 6月27日より)

3Dプリンターで入れ歯作成 コスト、従来品の半分以下

3Dプリンターを使って金属製の入れ歯のフレームを作る手法を、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)などが開発した。専用のスキャナーで口の中の形状を測って精度の高い入れ歯を作ることができ、従来品の半分以下のコストで短期間ですむという。2年以内に公的医療保険の適用を受け、普及を目指す。

 産総研生体材料研究グループの岡崎義光・上級主任研究員らと歯科用合金メーカー「アイディエス」(東京)が3Dプリンターを使って、コバルトクロム合金の粉末をレーザー光で焼き重ねながら入れ歯のフレームを造る技術を開発した。これにセラミックス製の歯や樹脂製の歯茎を取り付ける。合金の粉末は4月、国の薬事承認を得た。

「8020」が達成されて

 「生涯、自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」という願いを込めて、1989年より当時の厚生省と日本歯科医師会が「8020(ハチマルニイマル)運動」を推進してきました。
 ご存じの方も多いと思いますが、「8020」とは80歳まで20本の歯が残った状態を意味しています。

 本来、永久歯の総本数は28本(親知らずまで含めると32本)なのですが、20本以上の歯が残っていれば食生活にほぼ満足することができる、という説を根拠として設定されたそうです。
 「8020運動」の開始当初は80歳の平均残存歯数が4~5本で20本の歯が残っている方は7%程度でした。
 そのため、計画の目標値であった「8020」達成者の割合を全体の20%まで押し上げるのはかなり困難だと予想されていました。

 しかし、2007年には「8020」達成率は25%まで改善し、厚生労働省の中間目標を上回る成果を得ました。
 さらに、2017年に厚労省が実施した歯科疾患実態調査の結果によると75歳~84歳のうち51.2%の方は20本以上の歯が残っていたそうです。
 

8020高齢者の歯のコンクール

80歳以上(昭和13年4月1日以前に生まれた方)で自分の歯が20本以上ある方の中で、特に歯が健康な方を表彰します。
申込 7/27(金)までに、住所・氏名・生年月日・電話番号をはがきに記入し、上川中部地域歯科保健推進協議会(第二庁舎3階)
詳細は、  同協議会(健康推進課内 ℡25-6315)

平成28年度の健康寿命最新値を公表。平均寿命との差を縮めることが重要。

健康日本21(第二次)推進専門委員会によると、平成28年度の健康寿命は男性が72.14歳、女性は74.49歳だった。これは3年ごとに実施される国民生活基礎調査をもとに、厚生労働化学研究チームが算出したもの。前回調査に比べ、男性が0.95年、女性が0.58年延伸した。一方で、平均寿命と健康寿命の推移を見てみると、どちらも延伸しているが、その差をみると、22年時には男性が9・13年、女性が12・68年、28年時には男性が8・84年、女性が12・35年とわずかしか縮まっていないのが現状だ。日常生活に制限のある「不健康な期間」の拡大は、個人や家族の生活の質の低下を招くとともに、医療費や介護給付費などの社会保障費の増大にもつながる。
 国立社会保障・人口問題研究所の日本の将来推計人口によれば、今後も平均寿命は延びていくが予測されており、その延び以上に健康寿命を延ばすことが重要だ。歯科では8020運動のさらなる推進はもちろん、う蝕や歯周病予防の啓発活動に力を入れていかなければならないだろう。高齢化社会においての歯科の役割は大きい。

口臭の原因となる硫化水素を産生する酵素の立体構造と反応機構を解明。

口腔内の硫化水素濃度と歯周病の進行度には高い相関があり、患者の口腔内の硫化水素濃度を測定すれば、口臭や歯周病の程度を判定する指標にもなる。口腔内で検出される硫化水素は歯周病菌が作る硫化水素産生酵素により、主にシステインというアミノ酸から作られる。これらの酵素の反応機構の解明が硫化水素産生の根本的な理解につながると考えられていた。岩手医科大学薬学部の毛塚雄一郎助教、および野中孝昌教授らの研究グループは、健常者を含め多くの成人で検出される歯周病菌Fusobacteriumnucleatum(フゾバクテリウムヌクレアタム)特有の硫化水素産生酵素Fn1055に着目。この酵素の立体構造と反応機構を解明したと発表した。
 酵素反応をミリ秒(1000分の1秒)オーダーで追跡し、この酵素がシステインから硫化水素とセリンを生成する反応機構が明らかになった。反応には酵素構造変化を伴うことが強く示唆されたという。この研究結果は歯周病菌における硫化水素産生機構の理解につながるとともに、新たな洗口液成分の開発への期待がかかる。

ちょっと気になる!≪デンタルフロス≫

歯と歯の間のお掃除をするときにあると便利なものといえば
歯間ブラシやデンタルフロス(ホルダータイプやロールタイプ)
といったものではないかと思います。

歯間ブラシはいろいろなサイズがあり、
自分の歯と歯のすきまに合ったものを使うことが大切です。

デンタルフロスのホルダータイプとは、
「糸ようじ」というと馴染みがあるかもしれません。
F字型やY字型などのプラスティックの柄に糸が付いていて、
細い隙間でもしっかりとお掃除することができますが、
引っかかってしまうと取りづらく厄介なこともあります。

デンタルフロスのロールタイプは
糸状のフロスを好きな長さに切って使うものです。
細い隙間のお掃除にも向き、引っかかっても取りやすいですが、
慣れないと扱いづらいデメリットもあります。

歯ブラシだけでは十分に取りきれない歯と歯の間の汚れを
デンタルフロスなどで取り除くと、むし歯や歯周病の予防、
口臭予防などの効果が期待できます。

最近は電動歯ブラシならぬ、電動フロスもあります。
といっても、糸(フロス)が動くわけではなく、
水圧によって歯と歯の間や歯周ポケットのプラークを落とすものです。

ロールタイプのデンタルフロスは慣れると簡単で経済的なのでお勧めです。
使用する時は力を入れて歯と歯の間に入れると
歯ぐきを傷つけてしまうことがあるので、
ゆっくりと前後に動かしながら歯と歯の間に入れるよう気を付けましょう。

日々のケアにデンタルフロスも加えてみてはいかがでしょう。
歯科医院で使い方の指導を受けるといいかもしれませんね。

▼参考:虫歯予防にはデンタルフロスが必須!正しいフロスの使い方
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0b47ms0vtslc2zfb3BrJ

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