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口腔がん細胞に高発現する糖タンパク質ポドカリキシンに対する新規分子標的薬を開発 - 東北大

東北大学は4月26日、ヒト口腔がん細胞に高発現する糖タンパク質のポドカリキシンに対して、がんの増殖を抑制する抗体を作製することに成功したと発表した。研究成果は、米科学誌「Oncotarget」に掲載されている。

 今回の研究では、東北大学が作成したポドカリキシンに対するモノクローナル抗体を改変し、がん細胞で発現しているポドカリキシンに対して反応性を高めた抗体を開発。一般に、抗体はYの字型をしており、分子を特異的に認識する2つの腕の部分と一つの胴体部分を持つが、抗体の胴体部分におけるタンパク質のアミノ酸配列や糖鎖の修飾部分に対して複数の改変を加えることにより、口腔がんを移植したマウスモデルで高い抗腫瘍効果を示す抗体を作製することに成功したという。

 改変を加えた抗ポドカリキシン抗体が、難治性の口腔がんに対し、より効果的な新たな分子標的薬となる可能性が示唆されたと研究グループは述べている。


(医療NEWS 5月7日より)

延岡市:歯科医療費助成を拡大へ 中学まで月350円のみ /宮崎

延岡市は子育て世帯の経済負担を軽減するため、現行制度では就学前までの歯科医療費助成を来年度から中学生までに拡大する方針を決めた。現在、小学生以上は全額自己負担だが、6月議会で認められれば月の自己負担が350円ですむ。歯科医療費の助成を中学生までに広げるのは県内では初めて。

 市は6月議会に条例改正案とシステム改修費197万円を含む補正予算案を提案する。

 歯科医療費の助成拡大を巡っては、市が市歯科医師会と協議。その結果「歯科医の過重負担にならず、子どもの虫歯予防に貢献できる」として導入方針を決めた。対象の小中学生は約1万人。薬代は無料になる。

 市は現在、未就学児の医療費を助成。昨年12月には中学生まで入院時の自己負担を上限1000円とする助成を始めた。

学校歯科健康診断「要受診」でも半数受けず 千葉の小中校

 学校の歯科健康診断で「受診が必要」と診断された千葉県内の公立小、中、特別支援学校の児童生徒の2人に1人が歯科の医療機関を受診していないことが、千葉県保険医協会の調査で分かった。

 調査は昨年県内の計1,200校に調査表を郵送し、養護教諭を通して、小学校310、中学校122、特別支援学校22の計454校から回答があった。回答率は37.2%だった。

 2016年度(一部17年度)に実施された学校歯科健康診断で、むし歯や歯周病、かみ合わせの不具合などの可能性が考えられ、「要受診」と診断された児童生徒は4万7,280人で、全受診者の30.4%だった。そのうち、2人に1人以上、52.5%にあたる2万4,834人は、年度内に歯科医療機関を受診していなかった。

(朝日新聞DIGITAL4月25日より)

認知症と歯周病の切っても切れない関係

日本人口の内、65歳以上の方が占める割合が27%を超え
日本は超高齢社会になりました。
65歳以上の方のうち認知症患者の占める割合は7人に1人といわれます。
そして認知症の最大の危険因子は加齢です。
ですが、加齢以外にも認知症を発症させる危険因子はたくさんあり、
歯周病もその一つだということが分かってきました。
そもそも咀嚼をすることで脳の活性化に繋がることは広く知られていますが、
アルツハイマー病は脳(海馬等)にアミロイドβタンパクが溜まり、
脳神経細胞を死滅させるため、記憶障害などの認知症状が現れる病気です。
アミロイドβタンパクは歯周病が慢性化することにより、
脳内に影響を及ぼし、アミロイドβタンパクを増加させるため、
認知症を悪化させると考えられます。

また、歯周病菌の1つジンジバリス菌(Pg菌)の菌体成分リポ多糖が
アルツハイマー様病態の原因酵素(リソソーム酵素カテプシンB)
を誘発することも分かっています。

つまり、歯周病の治療や口腔ケアによる歯周病菌の減少により
アルツハイマーの発症リスクを下げることが可能ということが考えられます。

できるだけ健康で楽しくシニアライフを送りたいというのは
誰しもが共通する願いだと思います。
将来の自分のために、今日の歯磨きに気を付けてみたり、
歯科検診を受けてみたり・・・少しお口の健康に目を向けてみませんか?

▼参考:名古屋市立大学
『歯周病で加速するアルツハイマー分子態と認知機能障害』
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0ee7iq0st1fnzg3zaEAi
(クリックするとPDFが開きます)

歯科分野の専門医を客観評価、一括管理…専門医機構を設立

歯科分野の専門医を客観的に評価して一括管理する一般社団法人「日本歯科専門医機構」(住友雅人理事長)が4月設立された。

 日本歯科医学会連合、日本歯科医師会や関連学会などが参加する。東京都内で記者会見して発表した。

 歯科分野の専門医(認定医を含む)は同連合の所属学会だけでも30種類以上あるほか、未加盟の団体のものもあるという。同じ分野に複数の学会の専門医があるなどの問題が指摘されている。

 機構は、各学会から申請された専門医研修の内容を審査し、一定の基準にあると判断したものを認定する。各学会に参加を促し、今年秋には第1弾の認定を行いたい考えだ。

ツボは全身にいくつある?

経穴というのは、いわゆるツボです。すでに述べたように、十四経脈にはそれぞれ固有のツボが割り当てられています。その数は、古代中国では1年の日数に合わせた「365」とされた時代もありましたが、WHOが中心となって整理し、現在は「361」種類となりました。ただ、十二経脈のツボは左右対称に存在するものが多いため、全身合わせると「約670穴」というのが、よく使われる標準的なツボの数となっています。

 約361種類のツボは、大きく「兪穴(ゆけつ)」と「募穴(ぼけつ)」に分けられます。兪穴は背中側のツボ、募穴はお腹側のツボです。背中には膀胱経という経脈があり、多くの臓器との関係が強いため、臓腑の異常が現れたときの異常臓腑の治療点とします。これに対し、お腹側のツボには各臓器の変化が現れるとされ、各経路の虚実を診断する際に用いたりします。

 さらに、四肢の手足関節付近にあるツボを「原穴」と言います。やはり臓腑の異常が現れるところで、その異常を治療する治療点にもなります。

 一方、「奇穴」という、十四経脈のいずれにも属さない穴もあります。ここに鍼、指圧、お灸などを行うと即効性があるので試してみてください。「阿是穴(あぜけつ)」も十四経脈に属さないツボの一種です。阿是とは中国語で「ああ、そこ」という意味を持つ言葉です。

ヒトラーは1945年に死亡、歯と頭蓋骨の分析 研究

【AFP=時事】ナチス・ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)が1945年にベルリンで死亡したことは間違いないとする研究論文がこのほど発表された。研究者らは、ロシアで保管されている歯を調べ、青酸カリと銃弾によって死亡した可能性が高いとの結論に至った。

 論文の共同執筆者で大学教授のフィリップ・シャルリエ(Philippe Charlie)氏(病理・法医学)は、AFPの取材に「歯はヒトラーのものに間違いなく、疑問の余地はない。ヒトラーは1945年に死亡したことが調査で裏付けられた」と明言。「ヒトラーをめぐる陰謀説には全て終止符を打つことができる。彼は潜水艦でアルゼンチンに逃亡していなかったし、南極や月の裏側の秘密基地への潜伏などあり得ない話だ」と語った。シャルリエ氏ら5人の専門家からなる研究チームの論文は、欧州内科学会の「European Journal of Internal Medicine」誌に掲載された。

 ロシアの連邦保安局(FSB)と国立公文書館は2017年3月と7月にヒトラーの遺骨の調査を許可した。調査の許可は1946年以来となった。シャルリエ氏によると、いくつかの虫歯やの義歯を調べたところ、白い歯石の付着が確認でき、また肉の繊維の痕跡はなかったという。ヒトラーはベジタリアンだった。

 ヒトラーのものとされる頭蓋骨の断片には、左側に銃弾が通過してできたとみられる穴があった。サンプル採取は許可されなかったものの、死の一年前に撮影されたヒトラーの頭蓋骨のレントゲン写真と断片が「酷似している」ことが分かった。

 一般的にヒトラーは、1945年4月30日にベルリン市内の地下壕で、愛人エバ・ブラウン(Eva Braun)とともに自殺したと考えらえられている。

 シャルリエ氏は、今回の研究によって死因を特定することが可能になるとしている。「これまで、自らの命を絶つために青酸カリを使ったのか、それとも銃で頭を打ち抜いたのかは不明だったが、おそらくその両方だったのだろう」  歯の分析では火薬の痕跡が見つからなかった。これは銃を口にくわえて発砲していないことを示唆するものだ。おそらく首や額に向けて発砲されたのだろう。他方で、虫歯に青みがかった付着物を確認しており、青酸カリと義歯に含まれる金属の化学反応が起きたことが考えられる。

 シャルリエ氏は、防腐処理を施し布で包まれて埋葬されたリチャード1世(Richard Lionheart)の心臓の調査にも携わっている。

後期高齢者医療費の自己負担、開業医の半数が「必要な医療減る」

財務省の財政制度等審議会は5月の「建議」において、後期高齢者の医療費の自己負担を現在の1割から2割に拡大することを求める方針を示している。m3.com意識調査でその是非を尋ねたところ、「2割にすべき」は開業医で53.4%だったのに対し、勤務医は71.4%で差が見られた。開業医の45.8%が、負担増で「受診回数が減り、必要な医療を受ける機会も減少」と予想した。

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