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「地域枠医師」北大生応募ゼロ 勤務に不安? 道、締め切り延長

地域医療を担う医師を養成する「地域枠医師制度」で、道が新たに北大医学部に配分した奨学生5人分に対する応募が、3月末の締め切り時点でゼロだった。道は、地方勤務に不安を抱く北大の学生が多いとみて、制度の周知を図りながら、6月上旬まで締め切りを延ばして募集を続ける。

 制度は、医学生に授業料や生活費として6年間で約1200万円を貸与。卒業後は9年間の道内勤務と、このうち5年間を知事が指定する医師不足地域の医療機関で勤務すれば、返還が免除される。2008年度に札幌医大、09年度に旭川医大で始まった。

 昨年度までの1学年の定員は札医大15人、旭医大17人の計32人。しかし、旭医大は「将来の医師供給が過剰になる」として、本年度から定員を12人に削減。道は、減った5人分を急きょ北大に引き受けてもらい、今春の医学部新入生102人を対象に募集をかけたものの、応募はなかった。

 一方、旭医大は12人の定員に21人の応募があり、面談による選考も終了した。現状では、旭医大に希望者がいるにもかかわらず、北大の枠は空いたまま。それでも道は「旭医大側が定員削減を決めた以上、北大の5人分を再び戻すことはできない」と話す。

 札医大は、入学者から募る北大、旭医大と異なり、入試の段階で地域枠の希望者を募っており、定員は充足している。

 北大で応募がなかった理由について、道は学内で先例がなく、相談できる相手が少ないためではと分析。札医大、旭医大と比べ、研究者志向の学生が多い北大ならではの要因もあるとみられる。

睡眠時無呼吸症 高血圧、糖尿病と関連性…京大グループ発表

寝ている間に呼吸が繰り返し止まる「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」と、高血圧や糖尿病との間に関連性があるとの研究成果を、京都大の陳和夫特定教授(呼吸器内科学)らの研究グループが発表した。

 調査は京大と滋賀県長浜市の共同事業で、2013年7月~17年2月、住民健診を受診した30歳以上の同市民7051人のデータを解析。SASの症状については、専用の機器を自宅に持ち帰って測定してもらった。被験者の数としては世界最大規模という。

 その結果、無呼吸が1時間に15回以上と治療が必要なSAS患者は、健常者と比較して、高血圧の割合は2・4倍、糖尿病の割合は2・5倍高かった。特に閉経前の女性は糖尿病の割合が28倍にも上った。

 陳特定教授は「高血圧や糖尿病の治療で効果が出にくい人には、睡眠呼吸障害の治療が有用な可能性がある」と話している。

 論文は9日、米国の国際学術誌「SLEEP」の電子版に掲載された。

)ちょっと気になる!≪消化酵素≫

酵素には「体内酵素」と「体外酵素」があります。
「体内酵素」は自分のからだで作られます。
「体外酵素」は自分で作ることができないため食品で補います。
そして、「体内酵素」の中に「消化酵素」と「代謝酵素」があります。
消化酵素は栄養素を分解し、代謝酵素がからだの細胞に届けます。

唾液に含まれる消化酵素アミラーゼについては
これまでも何度かお話をしてきましたが、
その他の消化酵素にはなにがあるのでしょうか。

お口に食べ物が入るとまず、唾液に含まれる
消化酵素アミラーゼが糖質(炭水化物など)を分解します。
その次は胃で胃液に含まれるプロテアーゼが
ペプチドやタンパク質を分解、アミノ酸に変化させます。
そして、小腸まで運ばれると腸壁や膵液に含まれるリパーゼが
脂質を分解して脂肪酸に分解します。

消化酵素と代謝酵素は正常な生命活動を行うという役割を持っています。
そして酵素は疲労やストレスと関係が深く分泌量を左右します。
遺伝子により体内酵素数は決まっているため、
体内酵素を多く持つ人は体力があり、病気になりにくいといわれます。
ただし、加齢と共に減少し、40歳を過ぎると激減するため
食事で補うことが大切になってきます。

お口の健康ともとても深い関係を持つ酵素。
酵素は果物や野菜、発酵食品などに多く含まれます。
是非、日々の食事に摂り入れましょう。

▼参考:酵素ってなに?
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0c1ovr0utz1u0qmnfSy5

むし歯になりやすい人②

糖分の摂取量や時間(食後の歯みがき)は生活習慣の改善等で対応できますが、
むし歯菌の有無については、親子感染が一番の原因だといわれていますので
乳児期に親から子供への感染を避けることが大切になります。
もちろん、むし歯菌の量については効果的なブラッシングで減少させることが
重要になってきます。

もう一つ、むし歯になりやすい人に関係が深いのが唾液の質と量です。
唾液のpHが低い(酸性傾向)の人の方がむし歯になりやすく、
pHが高い(アルカリ性傾向)の人の方がむし歯になりにくい傾向にあります。

気を付けていてもむし歯になりやすいと感じる人は
歯の質が弱かったり、唾液の量が少ない、唾液のpHが低いといったことが
考えられるかもしれません。
ダラダラ食べることを控えたり、
pHを下げないために食事中に水分を多く摂ることを心がける、
よく噛んで唾液の量を増やす等を意識するといいかもしれません。
また、大人でも歯科医院でフッ化物塗布を行う、
適切なブラッシング指導を受ける等で予防することも効果的かもしれません。

▼参考:むし歯について
 https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0c1nvr0utz1u0qmnf23v

むし歯になりやすい人

兄弟で同じように仕上げ磨きをしているのに、
下の子ばかりむし歯になる…こういったお話をよく耳にします。
しっかりと歯磨きをしていても
むし歯になりやすい人と、なりにくい人がいます。

お口の中のむし歯菌が食べ物の糖分を分解した時に出る酸で
歯の表面(エナメル質など)が溶けた状態をむし歯といいます。

むし歯のメカニズムに深く関係するのは
○むし歯菌・・むし歯菌(ストレプトコッカス・ミュータンス菌)の量
○歯の質・・歯の形成段階での無機質の不足等
○糖分・・ショ糖など糖分の摂取量や回数
○時間・・お口が酸性に傾いている時間
などです。

「1人で虫歯が7~8本」 「根しか残っていない」 「要受診」でも半数放置 千葉県内の小中学生 保護者環境が左右か 医師団体初調査

年度当初の学校歯科検診で虫歯など口の健康に問題が見つかり、詳しい診察や治療が必要(要受診)と判断された千葉県内公立校の小中学生のうち、約半数が年度内に受診していないとの調査結果がまとまった。開業医らでつくる県保険医協会が2016年度分を対象に初めて調査した。各校からは、未受診は保護者の環境に左右されるとの指摘が目立ち、共働きや一人親で時間的余裕がない実態や意識の差がうかがえる。

 同協会によると、調査は公立の全小中学校と特別支援学校に昨年10~12月、郵送方式で実施。37・2%に当たる454校(約15万5千人分)の回答を得た。

 16年度(一部校は17年度分で代替回答)の歯科検診で「要受診」とされたのは児童生徒全体の約3割。このうち、保護者を通じ同年度末までに受診を確認したのは47・5%で、半数超の52・5%が未受診だった。

 各校の養護教諭からの補足回答では「1人で虫歯が7~8本」「根しか残っていない未処置歯が複数」と実例を挙げた上で「保護者の仕事が忙しくて(一人親や病気などの場合も)時間的余裕がなく、受診できないようだ」「何度か受診を要請しているが、保護者の関心の薄さを感じる」との報告が目立ったという。

 県によると、県内で拡大が進んだ子ども医療費助成は歯科も対象で、小中学生の1回の窓口負担(保険診療)は最大でも500円。

 しかし、今回の調査では「経済的困難」を未受診の要因に挙げた回答も寄せられた。同協会によると、生活上の余裕のなさが保護者の多忙や助成制度の未把握、少額でも治療を先延ばす事態につながるという。

 学校歯科検診を長年担当している野崎泰夫副会長は「虫歯の子は以前より減ったが、虫歯がある場合は本数が多い二極化も感じる。治療に行けない子が生じないよう学校や地域と連携し、例えば近所の高齢者が付き添うような仕組みも整えられれば」とした。

 未受診率は小学生で46・5%とやや下がり、中学生では70・1%、特別支援校の児童生徒は60・1%。中学生で増える理由は部活動で忙しくなったり、保護者との意思疎通が薄くなることも考えられるという。

がん組織を非標識・無染色で自動的に可視化

富士フイルム株式会社は4月19日、対象物への光照射で生じる散乱光を増強し、高感度に物質を検出する表面増強ラマン分光(SERS)を活用して、組織の代謝物を非標識・無染色で高精度に大面積で分析できるイメージング技術を開発、慶應義塾大学医学部医化学教室との共同研究において、マウス生体切片中のがん組織の分布を、SERSイメージングによる代謝物情報から自動的に可視化することに世界で初めて成功したと発表した。研究成果は「Nature Communications」に掲載されている。

 現在、がんなど病変部の組織の分析方法として、抗体による標識や、染色を用いた、細胞形態のイメージング手法が一般的に利用されているが、細胞のわずかな形態異常から組織を高精度に分析するには、熟練を要す。

 こうした中、標識・染色による形態分析ではなく、病変部特有の代謝物などの物質を同定することで組織を分析できるSERSを活用したイメージング(SERSイメージング)に注目が集まっている。

 この技術を発展させることにより代謝物情報からがんの進行状態のより正確な判別につながる可能性がある。

(医療NEWS 4月24日より)

9月17日を「世界患者安全の日」制定

 患者にとって安全な医療のあり方を政府高官らで議論する「閣僚級世界患者安全サミット」が4月13、14日東京都内で開かれ、各国が連携して医療の質の向上に努めることなどを掲げる「東京宣言」をまとめた。

 開催は今回が3回目で、44か国約500人が出席した。宣言には、医療政策においても患者の安全を優先させることや、医療事故のような有害事象を最小化する方針を盛り込み毎年9月17日を「世界患者安全の日」とした。

(YOMIURI ONLINE yomiDr. 4月16日より)

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