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口腔ケアと味覚のお話

猫の舌にも人間の舌にも乳頭といわれる突起が沢山あります。
乳頭ある味雷の中には味を感じる細胞が存在します。
味雷は舌だけでなく頬の内側や喉の奥の方にも存在します。

食べ物は唾液によって溶け、味雷の中に入り込みます。
そして味雷の中の味細胞が味を感じて味覚神経を通って
大脳へ信号を送り、味覚中枢によって味を判断します。

味覚障害の原因の一つに口腔乾燥があります。
口腔乾燥が起こると口腔内の細菌の繁殖が活発になり、
舌の表面に舌苔(ぜったい:白い苔のようなもの)が付着します。
舌苔が乳頭を覆う状態になって、味覚が鈍くなってしまいます。

唾液は食べ物を溶かすなどの大きな役割を担います。
全身疾患などで唾液の分泌が減ったり、分泌がしにくくなる場合もありますが、
毎日の口腔ケアや口腔体操、マッサージなどで唾液の分泌を心がけると
味覚障害の改善に繋がることも期待できます。

テレビを観ているいる時間や移動時間などに
お口の中で舌を回す運動をするだけでも唾液の分泌に繋がります。
美味しい食事のために日課にしてみてはいかがでしょうか

味覚障害の原因

・亜鉛欠乏症
・舌神経、舌咽神経等や中枢の異常
・口腔乾燥
・口腔疾患(舌痛症など)
・全身疾患・・消化器系疾患、糖尿病など
・心因的なものなど・・ストレス、うつ状態など

<味覚障害の種類>
・味覚減退・・味が薄いと感じる
・無味症・・・味が分からない
・異味症・・・本来の味と違う味を感じる
・悪味症・・・何を食べても嫌な味と感じる
・解離性味覚障害・・主に甘味を感じない
・自発性異常味覚・・何も食べていないのに苦味や渋味を感じる


▼参考:大阪歯科大学『味覚障害の原因と対応』
https://k.d.combzmail.jp/t/sw0d/h0a0nuq0tth2qt0wfox5q
(クリックするとPDFが開きます)

平昌オリンピック

先月開催された平昌オリンピックでは、日本人選手は1大会最多となる13個
のメダル(金4、銀5、銅4)を獲得し、感動のうちに幕を閉じました。
 さて、今月9日からは平昌パラリンピックが開催されます。
 冬季大会の歴史を繙きますと、冬季オリンピックの最初の開催が1924年であ
るのに対し、1976年にスウェーデンのエーンシェルドスピークで開催されたの
が第1回パラリンピック冬季大会とされています。この年はオリンピックが開
催されたインスブルック(オーストリア)とは別の都市での開催で、第4回大
会まで別の都市での開催が続きましたが、第5回アルベールヴィル(フランス)
大会より同じ都市の開催となりました。参加国数も第1回には21カ国だったのが
第7回の長野大会では32カ国、今回は49カ国以上(予定)と、当初の2倍以上に
増えています。
 平昌パラリンピックでも、日本人選手の活躍に期待しましょう。

『楽しい国 日本』の発信

観光庁と日本政府観光局は、このほど、全世界規模での訪日促進のための
「Enjoy my Japan」グローバルキャンペーンを開始すると発表しました。

 2012年に836万人だった訪日外国人旅行者数は、5年間で約3.5倍に増え2017
年は過去最高の2,869万人を記録。また、訪日外国人旅行消費額も4.4兆円とな
り、初めて4兆円を突破しました。
 2017年の訪日外国人旅行者数のエリア別内訳は、近隣のアジアが全体の84.8
%を占めている一方、所得水準が高く成熟した観光市場を擁する欧米豪諸国か
らの旅行者の割合は11.3%と限られており、更なる拡大の余地が存在します。
 そこで本キャンペーンでは、特に欧米豪の海外旅行には頻繁に行くが「日本
を旅行先として認知・意識していない層」をターゲットに、動画等を用いて消
費者の個々の興味関心に対応する情報を発信することで、「日本が、誰もが楽
しむことが出来る旅行目的地」であることをアピールしていこうとするものです。

 なぜ日本を旅行先として検討しないのかについて、ドイツ、英国、フランス、
米国、カナダ、豪州の6カ国で市場調査を行なったところ、「日本は独自の文
化があり、重要な国ではあるものの、海外旅行先としては富士山と桜と神社仏
閣だけの退屈な国で、わざわざ高い旅費と時間をかけて訪れるほどの魅力がな
いと考えている人が多い」ことが分かりました。
 また、日本側の情報発信を見ると約70%が歴史と文化のジャンルだったとい
うことです。それらももちろん大切ではありますが、ビーチや渓谷など、海外
に知られていない日本の魅力はたくさんあり、それを旅行へのモチベーション
が高い外国人にもっとアピールしていく必要があります。
 そこでまず、外国人のモチベーションを「7つのパッション(興味関心)」
にカテゴライズしました。7つのパッションとは、「Tradition(伝統文化や歴
史的遺跡・建築などを楽しむ)」「Cuisine(食事やお酒を楽しむ)」「City
(大都市の刺激、エンターテインメントを楽しむ)」「Nature(豊かな自然を
楽しむ)」「Art(アートやデザインを楽しむ)」「Relaxation(リゾートや
宿泊施設での滞在を楽しむ)」「Outdoor(アウトドアアクティビティを楽し
む)」です。
 これら7つのパッションそれぞれについて、外国人モデル(カップル、家族、
中高年等)が、日本各地で様々なアクティビティを楽しむ様子をまとめた「コ
ンセプトムービー」、「アクティビティムービー」等を作成しました。これら
を活用し、ドイツ、英国、フランス、米国、カナダ、豪州を皮切りに、YouTube
やソーシャルメディア、現地テレビなどを通じて、消費者のパッションに対応
する広告を大規模に展開して行くのが、今回のキャンペーンです。

 従来の典型的なイメージには留まらず、豊かな自然、アウトドアアクティビ
ティ、日本食に限らない食の魅力、伝統芸術に加え世界から注目される現代アー
トなど、多様性に富んだ誰にとっても「楽しい国日本」を欧米豪諸国の方に興
味を持っていただき、訪日外国人旅行者数が増えることを期待します。

口腔がん、AIで判別~阪大チームが開発へ

口腔がんを人工知能(AI)で判別するシステムの開発に、大阪大歯学部のチームが乗り出した。口腔がんは初期の病態が口内炎と似ており、気付くのが遅れるケースがある。

 チームは2年後の完成を目指しており、歯科医院に導入して早期治療につなげたい考え。

 チームの平岡慎一郎 助教(口腔外科)らは、AIが大量の画像から自動的に特徴などを探し出す「ディープ・ラーニング(深層学習)」の技術を応用し、口腔がんや類似する症状の画像5,000~1万枚程度を学ばせ、自動的に口腔がんを見分けるシステムを作るという。

 開発したシステムは歯科医院などでの診断支援に使う。将来的には患者個人が画像を撮影・送信することで早期判別につながる仕組み作りも検討している。

(YOMIURI ONLINE yomiDR.2月13日 より)

風邪に抗生物質、使わない病院に報酬~耐性菌の抑止策

厚生労働省は誤った使い方によって薬が効かなくなる「耐性菌」の広がりを抑えるため、医師が乳幼児の風邪や下痢に抗生物質を使わずに適切な説明をすれば、医療機関に報酬を支払う新たな仕組みを設け4月からの診療報酬改定に盛り込む。

 国内でよく使われている抗生物質には、セファロスポリン系のフロモックスやフルオロキノロン系のクラビット、マクロライド系のクラリスなどがある。

 肺炎などを引き起こす細菌を壊したり増えるのを抑えたりするが、ウイルス性の風邪やインフルエンザには効かない。

 厚労省によると、2015年に全国の病院で見つかった黄色ブドウ球菌の48.5%が耐性菌だった。厚労省はこの割合を20年に20%以下とする目標を掲げ、17年には抗生物質適正使用の手引を作り軽症の風邪や下痢に使わず、細菌感染が疑われる重症例に限るよう勧めている。

 4月以降、風邪や下痢で初診の3歳未満に、手引に基づき抗生物質が不要と医師が判断した場合に病院や診療所側に800円が支払われる。

 患者側は2割(未就学児)を支払う。病院内で抗生物質を適正に使うよう教育したり、耐性菌の発生率を調べたりする医師、薬剤師らのチームを設置した場合の報酬も新たに設ける。

(朝日新聞DIGITAL 2月17日)

唾液と表情からストレス判定、閉鎖環境で実験

資生堂と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は20日、閉鎖環境への滞在により、唾液中のストレスホルモン(コルチゾール)の日内リズムが乱れ、表情のゆがみ度が増すことを見いだしたと発表した。国際宇宙ステーション(ISS)を模したJAXAの設備で共同研究を行った。唾液と表情変化から、自身でストレス度を簡便に評価できる可能性につながるとみている。研究成果を生かし、資生堂はストレスが肌・体に与える影響に対応したトータル美容の開発、JAXAは宇宙飛行士のストレス評価手法の確立を目指す。

 JAXAでは、宇宙飛行士自身が簡易的・自律的にストレス状態を知るための指標を検討している。今回の研究はその一環として、実験条件を高度に統制できる筑波宇宙センターに設置された閉鎖環境適応訓練設備で実施した。資生堂はストレスと肌・免疫に関する知見を基に研究に加わった。

 ストレス評価指標の一つに用いたコルチゾールは日内リズムがあるとされ、実験では1日4回唾液を採取。閉鎖設備滞在直後と退出前日にリズムが乱れ、ストレス負荷度が増したことが分かった。設備退室後には滞在前の状態に戻っていたという。

 さらに、被験者が自身の顔を撮影することで表情の左右対称性などからゆがみの評価も行った。滞在中は通常時に比べ、ゆがみ度が有意に増していた。

 両者ではストレスを簡便に測定する手法は宇宙環境にとどまらず、日常生活への応用が期待できるとみている。資生堂では笑顔をカメラ機能で撮影・認証・数値化するアプリを展開中で、まずは表情のゆがみによるストレス判定も新たな機能として加えたい考え。

口内炎と間違えやすい口腔がん、AIで判別…阪大チームが開発へ

 舌や歯茎などにできる口腔がんを人工知能(AI)で判別するシステムの開発に、大阪大歯学部のチームが乗り出した。口腔がんは初期の病態が口内炎と似ており、気付くのが遅れるケースがあるという。チームは2年後の完成を目指しており、歯科医院に導入して早期治療につなげたい考え。

 口腔がんは舌や歯茎、頬粘膜などにでき、リンパ節や肺に転移することもある。だが、専門知識を持たない医師や歯科医師だとがんに気付かず、舌や顎の骨の切除が必要になるまで進行してしまうことが少なくなかった。チームの平岡慎一郎助教(口腔外科)らは、AIが大量の画像から自動的に特徴などを探し出す「ディープ・ラーニング(深層学習)」の技術を応用。口腔がんや類似する症状の画像5000~1万枚程度を学ばせ、自動的に口腔がんを見分けるシステムを作るという。

 開発したシステムは歯科医院などでの診断支援に使う。将来的には患者個人が画像を撮影・送信することで早期判別につながる仕組み作りも検討している。

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